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群馬県佐波郡玉村町上之手

上之手の家

築31年が経った大手ハウスメーカーさんの家の建て替えです。元は鉄骨造の家でしたが、断熱性と気密性が低く、夏は暑くて冬は寒い状況になっていました。また、大きなアルミ窓からの熱損失も多かったので、余計に暑くて寒くなってしまう事になります。一番困ったのは、建築直後から発生した雨漏りで、こちらは解体するまで止まらなかったとの事でした。解体の際に出窓屋根からの雨漏りが原因と解りました。100年住宅という説明を聞き建てられたそうですが、たった31年で建て替える事になるとは思ってもいなかったようです。

敷地内には家の他に植木も多く、手入れも大変になってきたのと相談を受け、全てを撤去して更地に戻し、外構工事も含めて全てやり直しをしました。また、敷地の勾配が取れていなかったため、水捌けが悪かったようで、室内にも湿気の影響が出てしまっていたようでした。

全てをやり直すので駐車スペースも変更になりました。これまでは建物の前に駐車していましたが、室内からの景色等を考え、裏手に駐車スペースを移動しました。上記に伴い、室内の間取りも考慮した設計になっております。

お隣さんからの視線を防ぐ目的として、玄関ポーチ脇に杉板張りの腰壁を設置しました。敷地周囲を囲む杉板塀を同じデザインですので、違和感を覚えないと思います。なお、杉板塀は耐久性も高く、特に何もしなくても腐ったりする事はありません。

玄関は2方向入口タイプになっています。玄関ドア近くはお客様用の入口で、奥は家族用です。奥には下駄箱と衣類が掛けられるようになっており、更に壁は有孔シナベニヤ仕上げになっていますので、ピンを使ってカスタマイズ出来ます。

間取りはLDK+タタミコーナーを中心に配置して日射取得を活用し、冬でも暖かく過ごせるようにしています。DKはサイドタイプとし家事導線を短くしながら、ウッドデッキと繋がるような配置にしています。リビングの天井は勾配天井とし杉板を貼っています。タタミコーナーには仏壇置き場も配置しています。

キッチン及び食器収納は既製品です。無垢の床や珪藻土に合うような色合いの物を選んで頂きました。キッチンからリビングにあるTVや庭が見渡せるような窓の配置を考えています。一般的には暗がりになってしまう事が多いキッチンですが、夏に暑くならないようにしながら、冬温かく開放的なキッチンを作る事は家事も楽になるはずです。

幅1800mmの造作園面台です。この幅の洗面台を既製品で賄おうとすると超高額になりますので、場合によっては造作で作った方が安かったりします。造作の良い所は、自由にカスタマイズできる所です。高さ・幅・収納・仕上げを自由にカスタマイズ出来ますし、壊れる部分は決まっていますのでメンテも楽になります。

防音施工を行ったオーディオルームです。壁の棚はお持ちのCDケースに合わせています。スピーカーやアンプの配置に合わせて配線等も行っています。オーディオルームの位置は他の部屋から遠ざけながら、部屋と部屋の間に収納等を配置する事で、音の伝達を防いでいます。

7帖のWICです。パイプを2段設置し、収納量を稼ぎます。また壁からパイプまでの距離を少なくする事で通路部分を移動しやすくしております。WICの奥はランドリールームに繋がっていますので、干したらすぐに収納出来ます。

ウッドデッキに繋がるランドリールームです。奥様が使いやすいような高さに物干バーを設置しています。他の部屋から隔離しているので洗濯物を干しても大丈夫です。更に換気扇も設置し、除湿器も置く事が出来ます。写真では解りづらいですが、造作のカウンターはズボンにアイロンが掛けやすいような工夫がされています。

床は無垢の杉板です。杉板は無垢床の中では柔らかい素材なので傷が付きやすいです。また、隙間が開きやすい素材です。しかし、夏はサラッとし、冬は温かみを感じます。特に床下エアコンとの相性は抜群です。また、月日を重ねると飴色に変化していくのも素敵だと思います。ここは月日を重ねる毎に色落ちし、あちこちに白い斑点傷が出来てしまう新建材とは違う部分ですね。

ダイニングテーブルの斜め下にニッチ棚を設置しました。このようなスペースは収納の扱いにはなりませんが、ちょっとした物を置く事も出来るので立派な収納になるはずです。収納計画のポイントは、大きな納戸を作る事だけではなく、空きスペースを活用する事です。