4区画分譲地に建てられた延床面積28坪4人家族の家です。周りに建つ家はサイディングですが、杉板とマットホワイトのガルバリウム鋼板が眼を引きます。
隣の敷地(西面)が空き地なので、横から見た姿にも気を付けました。ただし、西面なので夏の暑さを考えた窓の配置に気を付けなければなりません。
総2階建て延床面積28坪の家ですが、階段位置や窓の配置・大きさに気を付ける事で、明るくて広がりのある空間になりました。デッドスペースになりがちな階段下にも造作TVボードを設置する事で、有効空間を稼ぎます。
構造と意匠を考えて桧の大黒柱を設置しました。大黒柱にお子さんの成長記録を記して頂けると嬉しいです。家は生活するだけの場所ではなく、家族の歴史を刻む場所でもあります。
1階と2階の温度差を平均化する為に吹抜を設置する必要があるのですが、その分スペースが無駄になるとも言えます。そこで階段吹抜を生かした吹抜を作りました。更に格子床を設置する事で、空気の流れを阻害しないようにしながら床として使えるようにしています。
水回りも造作で作りました。造作キッチンや収納は一般的な既製品の物よりも設置コストは高額になりますが、メンテナンスコストも考えると高額とは言えません。家を建てて数十年住まわれるような若い方なら造作をオススメいたします。
全ての入口を上吊引戸にしていますので、床に段差がなく掃除も楽になりますし、空間が一体化してスッキリと見えます。2階にも大きな掃き出し窓を設置する事で日射取得を促進すると共に、広く見える効果もあります。
子供部屋を使用するのは、まだ先なので、壁を付けていません。また、仲良く並んで本が読めるような造作机を設置しました。収納スペースやベッドの配置等を考え、コンセントの高さや位置も考えています。
照明器具はブラック色にしてアクセントを付けました。ダウンライトは口径の小さな物を使用し、目立たないようにしました。口径が小さなことで暗めになりますが、夜になり点灯すると丁度良い感じになります。なお、日中は大きな窓から降り注ぐ太陽光で室内の奥まで明るくなります。
洗面台も造作で作りました。既製品洗面台の一番の問題は、ボウルにプラスチック製が多い事です。プラスチック製ですと物を落とした時に割れにくいのですが、あっという間に汚れが付いてしまいます。長く使う事を考えるとプラスチック製は止めた方が良いです。
玄関にも、造作の下駄箱とクローゼットスペースを設置しました。また、ポーチにも棚を設置し、置配に対応します。炭モルタル仕上げの床と造作棚とアカシア床の色合いがマッチしています。