今回は
「全館空調の家って
本当に家の中全体が温まるのですか?」
という質問に対して解説をします。
この質問は意外に多いです。
「全館空調って家の中をエアコンで
空調するじゃないですか。
向こうの部屋まで温まるのですか?」
とよく聞かれます。
体感しないとわかりにくいですが、
ちゃんと理屈で説明します。
当社では床下にエアコンを置いて、
暖かい温風を床下に入れます。
屋根裏にエアコンを置いて冷房します。
屋根裏エアコンの冷気を落とした時に、
廊下にちゃんと冷気がいくのか、
壁が邪魔しないのかと思われるでしょう。
これには条件があります。
高気密高断熱の家だと、
熱が外に逃げなくなるので
熱はきちんと家の中を回ります。
壁はプラスターボードという物を
貼ってつくっていますが、
熱の抵抗はほとんどありません。
外側をちゃんと断熱して、
ちゃんとしたサッシをつけて、
気密を確保してあげれば
熱は外に出なくなるので、
その熱が壁を突き破る形で
中で循環してくれます。
逆に建物の断熱気密も悪くて
サッシも悪かったりすれば、
熱が外に出ていく方が早いので
家の中で回らなくなります。
昔の家は6畳間でエアコンをかけても
部屋は暖かいけど、
出た瞬間に寒いってありますよね。
これは温めた空気が壁を破る前に
外に出ていってしまうので、
中を突き破るほど力がないということです。
ざっくりですが、
ちゃんと高気密高断熱にして
ちゃんとしたサッシをつけた家なら、
熱が外に出るよりも内側に向かう率が
2倍から3倍は高まります。
なので
「壁があっても熱は回りますか?」
という質問は、ちゃんと高断熱で
ちゃんとしたサッシを使った家であれば、
熱は壁などを突き破ってしまうという
理屈になっていますから
ご心配しなくてもいいと思います。