今回は質問コーナーです。
なんとなくだけど、当社に家づくりをご依頼いただくお客さんは、大体メルマガ・YouTube・ホームページも見られてる感じのようで、みなさん「全部見てます」と言われます。何度も言いますが、YouTubeは本論というか基本的な内容で、メルマガではもう少し具体的な、細かいところ、YouTubeでは書きにくいことや、私の経験・体験をより詳しく書いています。メルマガを読んでいただくと、当社の家づくりがよりわかると思います。
これは私の勝手なお願いですが、例えば下田島モデルハウスに見学に来られたり、オープンハウスに参加される場合に、YouTubeだけでなく、できればメルマガも見ていただきたいと思っています。その方が、私がやってること・当社が作っている家のことをより理解していただけるんじゃないかと思います。
先日のYouTubeでも言ったけど、今年の前半、いろんなお客さんにいっぱい来ていただいた中で、なんとなく違和感を感じたことがありました。そして、違和感を感じた方のほとんどは、YouTubeをちょっと見ただけという感じでした。ホームページも価格も見てないし、メルマガも登録してない感じです。興味を持ってもらったのはいいけど、そういう状態で来られても、結局よくわからない感じになってしまいます。
無垢床を張ることや珪藻土を塗ることは、物体をつければいいだけのことで、誰でもできることです。そういうところも大事だけど、でも家づくりでそれ以上に大事なのは、もっと根本のところです。作り方・設計、もっと言えば思想です。もっと根本的な「なんでこういう家を作ってるの」「なんであなたはこの業界にいるの」「この業界に何年いるんですか」「どんな経験を経て、こういう家づくりに辿り着いたんですか」などというところが、私は一番大事だと思っています。
こういうところも含めて、ホームページやメルマガを見ていただきたいです。YouTubeを表面的に見ただけだと、こういうところはなかなか感じにくいと思います。そういうのを見てからお越しいただけると、より私も話しやすいし、お客さんと近くなれる感じがします。
まずは、そんな背景の中で、以下の動画に対していただいたコメントです。
▼大体の金額を教えてくださいと言われても・・・
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/daitai_kingaku_oshiete/
「客目線から言わせていただくと、怪しい工務店の中から当たりの会社を探している最中ですから、サイトの端から端まで読んでくれというのは無理なこと言ってるなと思うところもあります。御社のホームページ見せていただくと、ユーザーが欲しい情報にすぐアクセスできる構成とは言えない部分があるように思います。
設計思想の次に、企画住宅の標準仕様的な商品の詳細なページも入れて、値段について触れられていると良いと思います。説明が足りないのではないでしょうか。」
この方は多分メルマガは読まれてない方だと思うし、多分この動画を見てパッとコメントを書かれたんだと思います。確かにおっしゃる通りなんだけど、ただそういう構成のホームページの会社が作ってる家は、当社の家づくりの考え方とは違うと思います。これは、当社で建ててるお客さんや当社の家づくりに興味を持っていただけるお客さんは、多分理解してくれると思います。
こう見ると、やっぱり家づくりは難しいと思います。消費者の方が求める情報とこちらが提供する情報が合わなきゃいけないんだけど、でも当社の家を実際にいいと思ってくれる人は、そういうことじゃないところに興味を持ってくれていることも実際にあります。こういうところが、物の見方だと思います。
次は以下の動画に対してです。
▼断熱しても壁体内結露は起こる
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/dannetsu_ketsuro_okoru/
「壁の中で結露が起こるのは、断熱材の中に水蒸気が入り込んでしまうからで、断熱材の中に水蒸気が入っていなければ結露は起こりません。透湿抵抗が高く水蒸気が入っていかないポリウレタンフォームですが、璧体内結露は起こりません。」
間違ってはないんだけど、正しくもないって感じがします。結露が起こるのは、水蒸気が入っていくからです。だから壁の中に水蒸気が入っていかなければ結露を起こしません。ただここで私が思うのは、壁の中には最初から、水蒸気は必ず入っていることです。空気中に水分は必ずありますから、すでに存在しているという前提条件があります。
そんな中で、質問者さんが断言をされていたので、「差し支えなければ詳しく教えていただけますか?プロの方ですか?」と聞きました。そうしたら「プロではありません。璧体内結露を起こさない、硬質ウレタン断熱材を使う工務店を選びました。璧体内結露保証を出しています。」と言われました。
以前の動画でもありましたが、この工務店さんが言っている「璧体内結露保証」というのは、恐らく「断熱材の中が結露しない」という保証です。プラスチック系のパネルは、そもそも中に水分が入らないようになっているので、その中では結露しない、という話だと思います。このように「断熱材の中」を「壁の中」と拡大解釈してしまうケースが本当に多いです。
住宅業界の悪習とまでは言えないけど、拡大解釈しやすいような文章を書いている傾向はあります。「ただし◯◯」というところがなかなか難解だったり、詳しく書いてないから、消費者の方はその手前の部分だけで勝手な解釈をしてしまいます。でもこれは住宅業界だけじゃなくて、全てのビジネスであると思います。
例えば、最近流行っている車の残価設定ローンも同じです。ちなみに私は、車を残価設定ローンで買ったことはないし、基本的に私は中古車を買うので新車は買いません。あれは別に一生乗るものじゃないし、フルオプションの車を3年落ちで買うのが一番美味しいんじゃないかと思っています。
最近は自動車の売れ行きがよくないらしいです。安全化するための高性能化でコストが掛かったり、単純に部品や人件費のコスト上昇もあって、車が本当に売れないようです。
私が若い時は、クラウンという高級車が人気でした。キャッチコピーは「いつかはクラウン400万円」みたいな感じでした。それが、今のクラウンは700〜800万円するそうです。給料もこの30年間でそんなには上がってないのに、400万円だった車が800万円になっちゃったら買えません。
そこで自動車メーカーさんが考えたテクニックが、残価設定ローンです。私も詳しくは知らないから、もし間違ってたら申し訳ないのですが、「800万円の車を3年後に400万円で買うという条件で、残りの400万円を36回の分割払いで支払えば、その車に乗れる」という仕組みです。ただ、3年後の400万円というのはあくまで予定で、その3年間の間に車が傷ついたり、走行距離が設定した距離より多いなどとなると、400万円より低くなる可能性は当然あります。
こういう前提の条件の元でやるんだけど、払う時の金利が案外高いんです。さらに、あくまでも買い取る前提なので、800万円に対するローンになるようで、意外に高いらしいんです。
400万円で買う前提というのも、恐らく自動車会社さんからすれば、絶対に損しない考え方をしていると思います。値落ちしてもこのくらいだろう、という前提条件で、安全なところを考えて価格設定していると思います。「高い金利で36回払うと乗れますよ」と言うと、ものすごく夢があるんだけど、これを繰り返してると、「新車で買ってもよかったんじゃないか?」「現金で買って、3年経った時に売った方が却って安いんじゃないか」という感じになるらしいです。これが良い・悪いは別ですが、こういうロジックが今の車はものすごく多いです。でも車は高いものだから、こういうのじゃないと実質的に乗れないのかもしれません。
変に聞こえちゃうと失礼になるかもしれませんが、当社で家を作るお客さんで、こういう車の買い方をしている人は1人もいらっしゃいません。お金の使い方の選択だと思います。お金をどういう風に配分するかという中で、車はすごくウエイトを占めてると思います。変な言い方だけど、いくら高級車でも3年経てば半額になるのなら、あれはすごくロスだと思います。それに対してすごくお金を払っていれば、当然他に回すお金がなくなってしまいます。
その分のお金で、削減できるもの・できないものがあります。例えば、子供の教育や、食料も、携帯代だってあまり削減はできません。そうすると、家を削減するという選択になるのかもしれません。それが良い・悪いということではないですが、家を作って、若い方がこの先50年とか住む時に、ちゃんとした家を作る、安全・快適で、長生きする・病気になりにくいということを考えて作った時には、当社のお客さんでは残価設定ローンなどのお金の使い方は選択しない人がほぼ全員です。
当社の家は、比較的高額な部類だと思います。でも、当社のお客さんを見ていると本当に地味な、普通の生活をしている感じです。ブランド物なんか絶対持ってないし、普通にユニクロの服を着て、車だって普通の車です。ちゃんとお金を貯めて土地を買うとか、家もそんなに借り入れしないとか、でも別にすごく特別な職業で年収が高いわけでもありません。本当に堅実って感じです。これもお金の使い方ですよね。
そういうのもあって、私は基本的には中古車しか買いません。フルオプションを3年後に半額で買うのが一番美味しいかなと思って、おすすめしたりしています。キャンプ道具は買っちゃうけど、ゴルフもしないし、週末に酒を飲みにも行きません。キャンプ道具と、あとスピーカーは買っちゃうかもしれませんが、そこは一応経営者なので、多少のお金はありますので、お許しいただければと思います。
次のコメントです。
「アルミ箔の遮熱シートは特性を考えてちゃんと施工すれば効果あるんだけど、なかなか評価してる人少ない。森下さんも評価が難しいって言ってた」
森下さんが「アルミ箔の遮熱シートは本当はいいものなんだ」と言ったのかなと思って、「特別な施工方法でもあるの?いい方法があるなら教えて」と森下さんに質問したんです。でも、私が至った結論としては、なかなかその施工は難しいかなという感じでした。
要は、空気を移動させない、通気させないという感じです。通気をさせない前提なら効果はあるようだけど、そうすると今度は何が起こるのか、とも思います。これは難しいんだけど、アルミ箔の遮熱シートで夏に涼しくなっている家は、私はまだお目にかかったことはありません。アルミ箔の遮熱シートは、以前私も使ってましたが、あれで涼しくするという考え方の方はいないです。ただ、熱に強いというのは事実なので、そういう部分で採用している人はいます。
もし今後、こういう貼り方をすれば夏涼しく快適な家になる、という方法があれば、私も試してみたいし、みなさんにもご紹介したいと思うので、よろしくお願いします。