今回は質問コーナーです。
まずは動画のタイトルから。
この動画に、
珪藻土は多孔性なので
カビが生えて大変だと
思いますが防カビ対策を
しているのでしょうか?
というコメントがありました。
珪藻土の表面には
細かい穴が開いていて、
そこで水分を吸い取ります。
なのでそこに水分が詰まって
カビが生えないか
心配されていると思います。
少し解説すると、
まず漆喰は調湿効果が
ある建材とは言えません。
1㎡あたり24時間で
70gの水分の放出が
なければ調湿材と言えない
というのがJISの規定です。
それから考えると、
漆喰は良い物でも
40g程度なので調湿性は
一般的にはありません。
ただ漆喰は
アルカリ性なので
カビが生えにくいのは
事実です。
しかもアルカリ性は
ずっと続くものではなく
最終的に中性化します。
なのでアルカリ性を保って
抗菌効果があるのかと言えば
ないとも言えます。
話を戻すと、
珪藻土の壁にカビが
生えることは可能性として
あると思います。
湿度は温かいところから
冷たいところに移動するので、
日が当たりにくい北西の角に
珪藻土が塗ってあって
なおかつそこが非暖房室なら
最終的には表面にうっすらと
カビが生えることは
あり得るかもしれません。
なのでね防カビ対策ではなく
家の室温や窓、室温環境に
よって起こりうるので、
ちゃんとした家であれば
起こることはないと思います。
さて次の動画です。
この動画で、
基礎断熱をする予定ですが、
布基礎でも大丈夫ですか?
というコメントがありました。
これはベタ基礎でないと
いけないというルールは
ありません。
当社はベタ基礎で
基礎断熱をやっていますが、
その方が断熱と気密が
取りやすいのでベタ基礎に
しています。
それから基礎断熱は
シロアリ対策がものすごく
重要になってきます。
ベタ基礎だと
シロアリが入るルートは
明確になるので良いです。
コメントくださった方は
北海道のようですが、
これから北海道も暖かく
なってシロアリが出てくる
可能性はあるので、
この辺りはどうかなと思います。
さて次の動画です。
この動画で、
壁を突き破って
暖気や冷気が充分に伝わるなら
床下エアコンにする意味は
なんでしょうか?という
コメントをいただきました。
確かに普通は
そう思いますよね。
ただなかなか難しいのは、
温かい空気は上にあがるし、
冷たい空気は下がるという
熱の伝わり方です。
なるべくエネルギーを少なく
万遍なくやることを考えると、
やはり小屋裏エアコンや
床下エアコンの方が良いです。
とくに夏は、
屋根の表面温度が70〜80℃に
なるので、いくら南側を
日射遮蔽しても、
屋根がブロックされて
いないと厳しいです。
そうすると、
小屋裏エアコンを付けた方が
冷気がスムーズに下に落ちる
という理屈があります。
それから高気密・高断熱で
窓からの熱の損失を
減らしていくと、
熱が出にくくなります。
そうすると、
壁を障害ともしなくなる
ということになります。
なので壁に貼ってある
プラスターボードは
熱伝導率が高いので、
温まりやすく
冷えやすいという特徴が
あります。
断熱材は熱伝導率が
低いので、外に熱を
出さなくなるという話なので、
壁を突き破るという簡単な
表現になってしまったの
かもしれません。
いずれにしても
そういう理屈があるのを
覚えておいてください。