https://youtu.be/bR52kMGwx7M
まずは小ネタから
お話をします。
私がよくお客さんに言うのは、
お家を引き渡した後に
必ず温度計を買っていただいて、
1階のリビングや2階のホール、
平屋であれば東西南北に
温度計を最低でも2ヵ所は
置いてくださいと言います。
そこで温度と湿度を見ながら
エアコンの設定を調整したり、
換気を調整したりするのも
1つの方法だと言います。
よくいただく質問は、
小屋裏エアコンや床下エアコンを
何度に設定すれば良いですか?
と聞かれます。
屋根裏エアコンは基本的に
24時間回すので時間は
関係ありません。
床下エアコンは
温度設定や稼働時間が
お家によって違います。
日射取得がちゃんと
できているお家であれば
稼働時間が短くなりますし、
場合によってはほとんど
使わない方もいらっしゃいます。
あくまでもメインは日射取得です。
夏も屋根裏エアコンを
24時間回しますが、
日射遮蔽をちゃんとするか
どうかによって温度設定も
違ってきます。
お家によっても
30坪の総2階の家であれば
空調計画はものすごく簡単です。
冷えないとか暖まらない
ということはほぼありません。
これが40坪もあるような、
2階家になっていたり、
同じ40坪でも1階が25坪で
2階は15坪みたいな
ほぼ平屋では熱の回り方も
全然違います。
平屋で左右が
長くなったりすると
温度差が生まれやすくなるので、
空調計画と共にお客さん自身も
気をつけて使ってもらうことに
なります。
さて何が言いたいかと言うと、
温度計のことです。
温度計にも
様々な種類がありますが、
一番推奨しているのが
「みはりん坊」です。
3,000円くらいですね。
この温度計の
一番よいところは
空気中の水分量が
出るところです。
一般的に湿度は
何%が良いという話を
しますが、その%は
室温の状況によって
変わりますからね。
さてこの温湿計ですが、
温度はどんなもので測っても
比較的同じような結果に
なります。
だけど湿度は
本当にバラつきが出ます。
仮に正しくない
結果を出すものだと、
湿度が低いからと言って
加湿すれば加湿過多に
なってしまいます。
この温度計というのは
いい加減な物が多い、
ということを言いたかったです。
では本題に入ります。
筋交い工法に
袋なしグラスウールは
使わない方が良いですか?
というご質問です。
別に筋交い工法でも
袋なしグラスウールを
使っても構いません。
ただ問題点として、
筋交いが入っている中に
袋なしグラスウールは
うまく入りません。
せっかく高いく良い
袋なしグラスウールを
使っているのに、
筋交いがあるために
断熱欠損を起こすのは
もったいないと思います。
もし袋なしグラスウールを
使うなら、筋交い工法は
やめた方が良いですね。
あともう1つ、
筋交い工法は国が定めている
計算ほどの強度は
ありません。
実際の実験でも、
構造用合板を貼ったものと
筋交いをやったものを
揺らしてみると、壊れ方に
差が生まれるのは事実です。
筋交い工法は耐震を考える時に
計算上は良い数字になるけど、
実際は違うわけです。
なので現状としては
筋交いを使うメリットは
ないと思います。
もちろん、
家のバランスを取るために
建物の中側の壁で筋交いを
使うのは当社でもやりますし、
悪くはないと思います。
ただ建物の外側の壁、
つまり断熱材を入れる所に
筋交いを使うのは
オススメしないというのが
あくまでも私の意見です。
では次です。
▼①袋入りグラスウールでも気密が取れないのか?②屋根の断熱材はどれぐらいの厚さが必要?③可変透湿気密シートの使い方?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/gw_kimitsu_yane_atsusa/
袋なしグラスウールで
充填断熱をする予定ですが、
防湿気密シートより
可変透湿気密シートの方が
予算が許せば、結露リスクは
減らせるのでしょうか?
というご質問です。
まず防湿気密シートと
可変透湿気密シートは
全く違う物ということは
みなさんもわかりますね。
防湿気密シートは、
建物の室内側に湿気を
入れないようにするための
シートです。
それをこの方は
可変透湿気密シートと言って、
室内からの湿気が壁の中に
入らないようにするんだけど、
壁の中にある程度の湿気が
溜まった時に室内側に逃がす
シートにした方が良いですか?
という話ですね。
予算が許すのであれば
もちろんそうした方が
良いです。
ただ少し気になるのは、
可変透湿気密シートを
内側に貼れば夏型結露対策は
全てOKみたいな感じに
書いておられるところです。
そんなことは正直ありません。
可変透湿気密シートが
有効に働く条件というのは、
かなりの水蒸気にならないと
稼働しないからです。
なのできちんと通気層を取って、
排出を促すことをセットとして
考えなければいけません。
さらに湿気が屋根などに
排気するルートが取れていないのに
可変透湿気密シートだけ貼れば
OKというのは違うと思います。
あと可変透湿気密シートは
白い紙みたいなのを壁に貼ります。
なので中に入っている
グラスウールが見えません。
もし可変透湿気密シートを
貼るのであれば、
グラスウールがちゃんと入れて
あるかどうかを見た上で
貼らないといけません。
では次です。
▼①発泡ウレタンで気密を取るのが一番か?②発泡ウレタンの選定には注意が必要
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/happou_kimitsu_chui/
吹き付けウレタンですが、
30倍発泡は硬質ウレタン、
100倍発泡は軟質ウレタンが
良いと聞きます。
100倍発泡の
硬質ウレタンの
メリット・デメリットが
知りたいです、という
ご質問ですね。
発泡ウレタンは別に
30倍でも100倍でも
なんでもできます。
ただ硬質ウレタンで
100倍発泡はあまりやりません。
硬質ウレタンはなるべく
発泡率を少なくして固めて
性能を上げる方法ですからね。
発泡ウレタンというのは、
発泡率を上げれば上げるほど
劣化はしやすくなります。
特にスキンカットをすると
劣化しやすくなりますし、
発泡を多くすればするほど
性能も落ちてきます。
どうせ使うのであれば、
硬質系の30倍を使った方が
劣化対策にもなるし
断熱性能も上がるので
良いと思います。
では次です。
▼①小屋裏エアコン・床下エアコンの正しい使い方②2階の日射取得だけでは不十分?③シナベニヤの仕上げ方法④小さな家の工夫ポイント
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/aircon_nissya_shinabeniya/
床下エアコンと
完全二世帯住宅の親和性は
良いでしょうか?
というご質問です。
率直に言いますと難しいです。
別に総2階建ての
50坪の家の1階床下の
床下エアコンを使って
家の中を温めることは
できなくはないです。
ただここで
一番ポイントになるのは
親世帯と子世帯で
温度に対する感覚が
違うというところです。
逆も同じで、
2階の子世帯の屋根にある
小屋裏エアコンで1階まで
冷やすこともできます。
ただ親子で温度に対する
感覚が違うということですね。
なので
子世帯は子世帯で空調する、
親世帯は親世帯で空調をする、
という方が現実的だと思います。
もちろんダクトなどを使って
床下エアコンの暖気を
上に持っていくとか
小屋裏エアコンの冷気を
1階に持っていくなど
私もやったことはありますが、
住んだ後に温度の感じ方が
違うというのが不安です。
違う世帯が住む場合は、
あまり変わったことは
やらない方が得策かなという
感じは個人的にはします。
今回は以上です。