今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画から。
▼Low-eガラスは2種類ある
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/low-e_2pattern/
上記の動画に加えて、
以下の動画もセットでご覧いただくと
窓やガラスの特性が
ご理解いただけると思います。
▼遮熱窓と断熱窓の違いを解説しました
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/syanetsu_dannetsu_mado/
今回のご質問は、
まだこれらの動画をご覧いただいて
いないのだと思います。
冬、暖房で温めた部屋の熱を
外に逃がさないのにいいのは
断熱タイプだという話を
聞きましたというコメントです。
この答えとしては、
遮熱タイプですね。
窓ガラスで言っている
遮熱・断熱の言葉の定義と、
みなさんが考える定義が
違うんですね。
外に熱を逃がさないためには
断熱タイプという話を聞きました
と仰っていますが、おそらく
YKKさんのカタログか何かに
書いてあった気がします。
ただあのカタログは表現の仕方が
違うんじゃないかな?と思います。
UA値が低い遮熱タイプの窓の方が
熱を逃がさないはずです。
パッシブ設計の基本としては、
日射の当たらない
西・北・東の窓は熱を損失します。
日射取得にとって優位な窓でもないし、
外から熱い熱が入ってきてしまう
西・北・東は遮熱窓にしましょう、
という理屈です。
南面は日射取得をするという
メリットがあるわけなので、
断熱窓にしましょうということです。
北面は寒いのに
なんで遮熱にしちゃうの?
北からは熱は入らないでしょう?
だから断熱じゃないの?と思うのは
確かにそうかもしれませんが、
実際は違うわけです。
ぜひこれまで解説した
動画をご覧ください。
では次です。
▼【注意喚起】発泡ウレタンは防湿シートが絶対に必要
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/uretan_sheet_hitsuyou/
某メーカーの親会社も気密シートを
していなかったです。
これではダメですよね、
というコメントです。
松尾先生が確か
このメーカーさんの動画に
出ていたのかな?
スキンカットをしても
変わらなかったみたいな
動画があるらしいです。
この動画を観て
スキンカットをしてもいい、
みたいな理解をされている方が
おられるようですね。
ただその動画を観る限りは
スキンカットをしていいと
松尾先生は一言も言っていません。
「変わらなかった」と
仰っています。
何が変わらないの?
というところがポイントですね。
スキンカットをしても・しなくても
実際はこうだったと、
そんなに数値は変わらなかったので、
こうやらないとマズいよね、
という結論を出しておられます。
そちらの方が大事であって
スキンカットをしてもいい
という風に言っているわけでは
ないですね。
では次です。
▼①当社の家づくりの考え方②床下エアコンに向いている断熱材は何か?③床下エアコンは床置き?壁掛け?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/kangae_yukashita_aircon/
太田市で付加断熱は必要がないと
お考えですか?というご質問です。
別にやっても
いいんじゃないですかね。
やって悪いことはないです。
ただ何度も言っていますが、
付加断熱をしなければダメなのか
というとダメなことはないです。
なぜかと言うと
付加断熱だけで家は涼しくならない。
これは事実ですね。
確かに熱橋など細かい部分で
言えばいろいろありますが、
UA値を下げただけで
家は涼しくならないんです。
付加断熱をするメリットは、
寒さ対策にはものすごく効きます。
中から暖めた熱を
外に出さないという部分で言うと
付加断熱のメリットはあります。
ただ夏の暑さに対しては
冬ほどのメリットはありません。
付加断熱よりも
日射カットの方が大事です。
あとは通気や
屋根断熱の強化ですね。
そして最終的には
空調計画をしっかりしないと
涼しくはなりません。
冬は意外に単純です。
断熱をどんどん良くして
日射取得をしてあげれば
暖まりますからね。
極端な話、
断熱をどんどん良くして
熱を入れたり内部発熱を利用すれば
無暖房住宅をつくることもできます。
ただその家が本当に暖かいのか
というと難しいです。
寒くないのかといったら
寒くはない。ただ暖かいのかと
いうと暖かくないというのもある。
この辺は難しいです。
室温を18℃にして
着込むことによって
暖かくするというやり方も
ありますが、家の中で
着込むのもイヤですよね。
じゃあ22℃まで上げて
1枚脱いで快適に過ごす、
というのもあります。
そうすると
18℃で服を着るよりは
22℃で薄くしている方が
同じ性能の家であれば
エネルギーコストは
掛かりますよね。
なので太陽光を付けて
エネルギーを作りだせば
1枚脱げるというのもあったり
するので、何が正解なのかは
難しいです。
何を目的にするのか?は、
家づくりにあると思います。
すごく高性能な住宅を作って、
エアコンもどんどん小さくして、
6畳のエアコンでなんとかなる
ところ目指すのも悪くないです。
話が飛びましたが、
付加断熱は悪くないし
私も付加断熱をやる時はあります。
太田市でやりたいと言われれば
やっても良いんです。
ただやらなきゃいけないですか?
と聞かれたら別にやらなくても
他の方法で補うだけですね。
では次です。
▼胴縁の取付け方で耐久性も変わる
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/dobuchi_taikyusei/
縦サイディングで
通気にこだわってない壁は
ほぼ通気できてないという
ことですよね、というコメントです。
これはその通りです。
意外と通気できていない家は
多いと思います。
なぜかというと
通気という感覚が無い方が
本当に多いからです。
胴縁を付けて
外壁を打つという理由は
わかります。
ただこの胴縁は
何のために付けているの?と
聞いた時にサイディングを
張るための下地だと思っている方は
少なくないと思います。
下地と言えば下地ですが、
別に下地だったら胴縁ではなく
柱に直接打った方が強く効きます。
柱に打たないで
骨みたいな物を細かく入れて
そこを狙って打つというのは
サイディングを留めるための
下地というより他の理由が
必ずあるはずです。
それが通気です。
そこを理解してない方は
多いような気がします。
そこで、
水平が邪魔する外壁通気について
コメントをくださったんですね。
縦にサイディングを張る時は、
胴縁は水平にやります。
横張りは逆ですね。
胴縁を縦に貼る場合は、
下から空気が昇ってきた時に
阻害する物がないので通気します。
なので一般的にサイディングは
横に張ってあるのが多いです。
ただサイディングが横だと
つまらないから縦張りするという
住宅会社さんもいます。
その場合は
胴縁が横になりますよね。
そうするとわかりますよね。
下から空気が入っても
止まってしまいます。
ではどうするかというと、
2m以内に3cmの隙間を空けて
空気が流れるようにする、
という規定があるようです。
ただ実際の施工現場で
これをやっている現場は
案外、少ないです。
さらにいうと、
日経ホームビルダーさんの
記事では2m以内に3cmの
隙間をつくっても実際には
なかなか通気しないという
現状もあるようです。
公式見解で言われていることが
絶対に正しいわけじゃない
というのがあるんですね。
そういうことを考えると、
私はなるべく多く通気を取れるなら
取った方がいいと考えます。
当社の場合は、
横胴縁と縦胴縁のダブル胴縁にして
必ず通気するようにしています。
この辺りまで消費者の方が
気にするのは難しいですが、
頭の中に置いておいて
いただくと良いと思います。