今回はリフォームについて
解説をしたいと思います。
リフォームと言っても
色んなリフォームがあります。
お風呂を替えたり、キッチン替えたり、
トイレを替えることもあれば、
中の模様替えでクロスを張り替えたり、
床を張り替えたり、
色んなリフォームがあります。
その中でも今回は外観、
外側のリフォームについて
皆さんに気を付けてほしいことを
解説させていただきます。
外観はやっぱり傷みやすいです。
外壁や屋根ですね。
外観リフォームをする時に
これはまずいなと思う所があります。
それを説明する前に、
昔の家って基本的に
耐久性がないんですね。
その一番の原因は、
家の中の湿気が壁の中に入ってしまって、
壁体内結露を起こして家が腐りやすく
なっちゃうというのがあります。
なぜそうなるかと言うと、
今の家は通気工法といって
外壁を貼る時に必ず通気層という
隙間を作るんですね。
そうすると家の中で湿気が出た時に
仮に壁の中に湿気が入ったとしても、
湿気が壁を抜けて通気して抜けていきます。
この骨組み自体を
なるべく湿気にさらさない。
乾燥した状態に保つことによって、
家の耐久性を高めています。
当然屋根も同じで、
棟換気して屋根を換気することで
なるべく屋根の野地板をカビさせずに
耐久性を高めています。
要は骨組みというものは、
いつまでもなるべく使えるように
するという理屈です。
昔の家はこういう
通気工法とか棟換気という
概念が全くなかったので、
外壁をベタっと柱に貼ったんですね。
そうすると家の中で出た湿気が
壁の中に入った瞬間に抜けようがないので
壁の中に湿気が残ってしまいます。
ましてや昔の家は断熱もないですから、
中で結露した水を木材が吸ってしまって
腐ってしまうとか、鉄骨であれば
錆びてしまうような状態です。
仮に薄いグラスウールが入っていても、
そのグラスウールが水を含んでしまって
最後はカビてしまうという状態でした。
恐らく古い家はそういう状態になっている
というのが多いと思います。
そういう前提条件の家で、
外観が汚いからリフォームするという時に
どういうことを行うかというと、
うちの近所で見た例でお話します。
単純に古い外壁の上に
胴縁という物を付けて、
新しい外壁を貼っちゃいます。
屋根材のコロニアルであれば、
他の動画で話した通り10年ごとに
塗り替えていかないと撥水しなくなって
場合によっては水が染み込んで
屋根下にある防水が傷んでしまいます。
このコロニアルが
だんだん汚くなってきて
見栄えが悪くなってくると、
この上から屋根をもう一回かぶしちゃう
ということをしちゃいます。
これをカバー工法と呼びます。
要は汚いものをそのままにしておいて、
上から貼ってしまえば
見た目的に綺麗になります。
古いものを剥がして
ゴミを処分する必要もありませんから、
ゴミの処分費も削減できます。
場合によっては
すでにこの中の断熱とか構造躯体が
痛んでいる状態なのに、そこに更に重たい
外壁を打ち付けて重くするんですよ。
余計に湿気なんか出なくなります。
足場を組んで外壁をやってとなると、
本当に200万とか300万という
お金になります。
それだけのお金をかけて
見栄えは良くなったけど、
家の環境は悪くなってるんですね。
私はこういうリフォームが
ものすごく多いと思いますし、
リフォーム屋さんもこういうことを
やってるんじゃないかと思います。
もし皆さんのご実家やお知り合いが
こういう外壁リフォームをする事があれば
止めた方が良いと思います。
10年もてば良いという考えであれば
それでも良いかもしれません。
何百万もお金をかけてこれから
20年や30年もたせたいのであれば、
残念ながらもたないでしょう。
地震なんかきたらちょっと怖い
という感じが個人的にはしますので、
くれぐれもお気を付けください。