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 | 2022.01.20

基礎断熱の湿気対策を解説

今回は質問コーナーです。
まず最初の動画です。

▼正しい発泡ウレタンの施工方法
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/happou_urethane_sekou/

この動画にコメントを
いただきました。

風呂などの水回りを
基礎断熱にする場合、
新築で1年くらいは
基礎からの水分の蒸発が
あると聞きますと。

水回り(風呂、脱衣、洗面など)を
基礎断熱にした場合、
床にガラリなどの通気口を
つけないと結露して
カビてしまうのでしょうか?と。

ガラリは必須?
それとも密閉された状態でも
大丈夫でしょうか?と。

まず基礎は
大体1〜2年ぐらいは
水分が出てくるものです。

例えばこれから
床下エアコンを使うという
時期に引き渡すとします。

基礎としては温められて
水分が飛びやすくなるから
比較的いい方の条件になります。

これが梅雨前に引き渡すと、
基礎からの水分と梅雨の水分で
不利な条件になったりします。

なので
春以降に引き渡すお客さんと
これから冬になるお客さんとで
アドバイスの仕方も変わります。

ある現場で基礎に
発泡ウレタンを吹いて
これが水分を含んでしまって
ボロボロになっているケースを
見たことがあります。

発泡ウレタンで
基礎一面にカバーしてしまうと
水の抜けようがないので
危険性は高まります。

なので水の抜け道は
作った方がいいのかな
という感じがします。

それから
水回り 風呂・脱衣・洗面などが
余計カビてしまうのでしょうか?
というご質問ですね。

これは水回りだけじゃなくて
そもそも基礎断熱は
床が繋がっています。

水回りだからってそこが
すごく湿気やすい
というわけではありません。

玄関が北東の角にあったりして、
日射取得ができずに
冷えやすいことがあります。

そういう所で
基礎の水分が処理できないと
カビてしまうケースは
あるでしょうね。

実は基礎に加えて、
材木から出る水分で
カビるケースも意外に
多いです。

特に梅雨の時期に上棟して
養生をちゃんとしないで
材木が濡れっ放しになって、
その水分が乾かないうちに
床を貼って密封したとします。

それで水分の逃げ場が
なくなってカビるケースも
ありますので、基礎だけの
問題ではありません。

壁体内結露も全く同じです。

壁体内結露の原因も、
室内から出た水分が
壁の中に入ってうまく
出ないから結露すると
言われますが、材木の水分で
なる場合も実際はあります。

全て家の中の湿気が
問題というわけでは
ないということです。

次に
ガラリは必須でしょうか?
というご質問ですね。

基本的に基礎断熱をした時は
床下も部屋という考え方に
なります。

そこで空気が流通しなければ
本来はまずいです。

床下エアコンを
採用している場合は
ガラリを付けて循環させるので
危険性は少なくなります。

あとは床下換気扇といって
トイレの天井に付いている
換気扇が床下に付いている
ものもあります。

床下の湿気を
部屋の中に戻して換気で
捨てるのか、家の中の
暖かい空気でやるのか、
という具合ですね。

当社でも床下換気扇は
基本的に1個、広い家は
2個付けたりもします。

梅雨の前に引き渡す
お客さんには最低でも
1年ぐらいは回してもらったり、
ガラリはちゃんと開けてください
とアドバイスをします。

基礎断熱をした場合は
床下までが部屋という
考え方なので、密封して
しまうのは良いことでは
ないと思います。

最後に
基礎断熱で不思議だなと
思う家を見たことが
あります。

基礎断熱をしながら
床下に外気を入れる家も
あるみたいです。

一歩間違えると
結露を起こさないのかな?
と思うところもあります。

この辺りは
ケースバイケースなので
絶対にやっちゃいけない
とは言えません。

ただ基礎断熱は
床下までが部屋という
考え方です。

換気や材木等の水分を
管理してあげれば
私の経験上は簡単に
カビることはないと思います。

あとは現場の施工を
ちゃんとして管理をして、
お引渡しする前に
チェックすることも
住宅会社がやらなきゃ
いけないことだと思います。