▼Ua値だけを比較しても無意味なワケ
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/uachi_hikaku_muimi/
この動画にコメントをいただきました。
UA値以外のパッシブ設計かどうかを
消費者が判断する方法は
ありますでしょうか?と。
新住協の工務店などはQPEXで
年間の冷暖房費を計算できる
ようですねと。
確かにQPEXという
燃費計算ソフトがあります。
エネルギーコストが
試算できるソフトですね。
当社では
床下エアコンや屋根裏エアコンを
付けた時の燃費も計算できる
ソフトを使っています。
聞くところによると、
QPEXでは床下エアコンや
屋根裏エアコンまで考慮すると
ズレが出てくるそうです。
もちろん設定を変えることで
実態に近くすることはできますが、
その通りにやっていても
ズレは出てしまいます。
そういう意味では、
実測をきちんとした方が
私は良いと思います。
ただある程度の棟数を
重ねていけば、
QPEXのようなソフトを
使わなくても外れません。
太陽の位置は変わらないし、
間取りもある程度は
自分の会社の法則を作って
エリアが決まっていれば、
ソフトを使わなくても
このくらいの温度になると
わかってきます。
ただ間取りや
床下エアコン・小屋裏エアコンの
置き方、冷気・暖気の配り方で
温度差は出てきます。
この辺りは間取りによって
基礎形状が変わるので、
それに応じて床下エアコンの
吹き出し口の位置を変える
などしていきます。
なのでソフトだけを信じて
やるのは良くないと思います。
まとめると、
経験があって実測をしているか。
ちゃんとデータがあるかどうか。
自信をもってそれを言えるか。
なんと言っても
日射取得・日射遮蔽が
きちんとできているか。
あとは間取り計画ですね。
それが理路整然と話せる
会社さんであれば、
QPEXなどを使わなくても
ほぼ間違いないと思います。
それができていないと、
このような状態になります。
あるお客様が
とある住宅会社さんに
行ったときに、床下エアコンを
24時間付けていたそうです。
しかも付けっぱなしなのに、
あまり暖かくなかったそうです。
私がピンと来たのは、
日射取得をおそらくやって
いないのかなと。
ソフトを使ってUA値計算は
やっているけど、
日射取得・日射遮蔽まで
加味していないのでしょう。
つまり、 UA値だけを
比較しても実際は違うという
ことですね。
QPEXは
かなり高度なソフトです。
各材料メーカーさんが
配っているUA値ソフトも
ありますが、全く合わない
場合もあります。
計算することは、
しないよりは絶対に良いです。
ただそれだけで
実際もそうなるかどうかは
全く別の話です。
話が飛びますが、
耐震設計も同じです。
極端な話、
構造のプロが計算をする方法も
あれば、社内の構造計算ソフト
だけでやるケースもあります。
中には許容応力度計算で
本当に耐震等級3になっているの?
という間取りもあります。
それほど、
本当に正しい計算なのか
と思うことがあるわけです。
話を戻しますが、
UA値は確かに
熱が逃げにくくなる
という指標になります。
ただ熱が逃げにくくなるから
家が暖かくなるのは別の話です。
これを言葉で言うのは
なかなか難しいところがあります。
この辺りは、
モデルハウスや
オープンハウスなどで
ぜひ体感してください。
そこで
なんとなくわかると思います。
参考になれば幸いです。