Facebook
X
YouTube
ホーム > ブログ > YouTube > オール樹脂サッシを使いたくない人の言い訳
YouTube
 | 2020.11.05

オール樹脂サッシを使いたくない人の言い訳

今回は
オール樹脂サッシに
ついてお話します。

オール樹脂サッシは
最近、採用率が増えて
きたみたいです。

直近のデータは
わかりませんが、
サッシ全体に占める
割合がYKKさんだと
2割を超えたみたいです。

YKKさんの工場は
北海道にありますが、
今度は仙台の方にも
工場を作られるようです。

本州の方にも
流通が良くなって
最終的には大阪あたり
にもつくるかも
しれませんね。

ようやく日本でも
オール樹脂サッシが
一般化してくる気が
します。

オール樹脂サッシは
どうしてもコストが
高いと言われます。

確かにアルミサッシと
比べたら高いです。

アルミサッシは、
定価と販売価格の差が
すごく開いています。

原価が安いので、
その会社の取引量や
年間の買う量によって
値引き額が違うようです。

例えば原価が
100円だとしたら、
年間に30棟やってる
会社だと30円まで
引くみたいです。

もっとすごいと
20円もあるようです。

ただ個人の大工さんだと
引いても50円です。

いずれにしても
原価が安いので、
アルミサッシを使っても
そんなにするものでは
ありません。

それに対して樹脂サッシは
値引きが厳しいです。

私も北海道の工場に
見学へ行きましたが、
製造は手作業が多かったです。

なおかつ検査しながら
つくっていくので、
なかなか数をはけない
という感じです。

また樹脂サッシは
プラスチックなので、
アルミに比べれば
強度が弱いです。

なので補強をするような
工程もあります。

さらにガラスなどの
部品も全て自社で製造して
やってるので手間も
かかります。

ものづくりとしては
さすがだなと思いました。

サッシにかける想いは、
すごい会社だと思います。

なので樹脂サッシは
個人的にはおすすめだと
思っています。

ただね世の中には、
樹脂サッシを否定というか、
使わないように
言う方もおられます。

どんなことを言われるのか
ご紹介とともに、
それに対する私の解説も
加えていきます。

これはあくまでも
お客さんから聞いた話です。

まず樹脂サッシを
使わなくてもいい理由は、
この辺ではオーバースペックと
言われるようです。

確かに九州なんかの
すごく温暖な地域で
オール樹脂サッシを
使わなくてもいいとは
私も思います。

アルミ樹脂サッシでも
性能が出る地域なので
良いと思います。

ただ一方で、
これから温暖化が
おそらく進みます。

今年の夏は、
浜松で41.1℃になった
という記録もありました。

そう考えると、
この辺の地域で必要ない
というのはどうかなと
いう気がします。

こういうことを言う
会社さんは、おそらく
国が定める断熱基準を
クリアするから
問題ないという考え方を
していると思います。

お客さんはおそらく、
家を建ててから
50年くらいは住む方が
多いと思います。

いずれ窓を交換するのは
できなくはないですが、
ものすごくコストが
かかります。

なのでそういう時代が
くることが予想されるなら、
今のうちに樹脂サッシを
使っておいた方が良いと
私は思います。

キッチンや洗面台は
あとで交換することも
簡単です。

ただ窓や断熱材、
骨組みなど、現行基準でも
問題ないと言うのは
暴力的な言い方じゃないかな
と思います。

次に聞いたのは、
樹脂はプラスチックだから
曲がっちゃうとか、
紫外線に弱いという話です。

確かにこれはその通りです。

プラスチックなので、
アルミに比べたら耐久性は
低いと思います。

アルミの方が
硬いですからね。

ただこれも、
どれぐらいのスパンで
考えるのかという話です。

例えば樹脂サッシを
付けたら100年間は
何もないようにしろと
言ったら多分難しいです。

そこまでの耐用年数は
YKKさんも考えて
いないと思います。

おそらくですが、
30年間ぐらいの単位で
考えたときに使い勝手は
問題ないというのが
一つの基準になっていると
聞いたことがあります。

当然、紫外線で
劣化はします。

ただアルミでも
実際は色あせします。

プラスチックだから
バリバリに割れちゃう、
みたいなことを
言われる方がいます。

でも樹脂サッシに
使っているプラスチックは、
PVCというものを
使っています。

ポリバケツなんかに
使われているものとは
耐久性が全く違います。

そういうものと同じだ
と言うのはかなり
暴力的だと思います。

もちろん樹脂なので
劣化はしますし、
色あせもします。

ただそんな簡単に
10年ぐらいでバリバリに
なるというものでは
ありません。

YKKさんも実験を
していていて、
日本の紫外線の確か
300倍、4万時間ぐらいを
照射するようなハードな
試験をしています。

ポリバケツみたいに
色あせてしまうのは
考えられないし、
そんなものを売ることは
あれだけの企業ではないと
個人的には思います。

もっと言うと、
色あせしにくい色は
白、次がシルバーです。

黒やブラウン系は
色粉を入れてる関係なのか
色あせしやすいです。

なので白を選ぶか
シルバーが良いですが、
白は傷や汚れが目立つので、
私は基本的にはシルバーを
おすすめすることが多いです。

あとは樹脂サッシは
強度を保つために
枠も厚くなっています。

なのでどうしても
重くなるので、
付けると傾いちゃうとか
お年寄りや子供は
開けられないと
言う方もいます。

樹脂サッシは、
剛性を高めたり
気密を高めたりしているので、
その分は確かに重たいです。

なのでお年寄りや子供が
開けにくいからアルミサッシを
使うというのは良いです。

その代わり、
結露しやすくなるし、
寒くなったりします。

その方が良いのか?
という話です。

そもそもこれからの時代は、
気候変動の影響によって
窓を開けて通風することが
少なくなると思います。

それから確かに重いので、
窓を載せるときの下地は
慎重に高さを調整して
水平をみてやります。

樹脂サッシは重いから
傾むくというのは、
アルミ樹脂サッシを
付ける感覚でやった場合で
あって、ちゃんと付け方が
あるので、これも違うかな
という感じがします。

ちなみにドイツでは
樹脂サッシではなく
アルミサッシを使っている
という話もあります。

これも全くの勘違いで、
ドイツのサッシは
アルミクラッドと言って、
樹脂サッシや木のサッシの
外側にアルミのカバーを
巻いています。

樹脂は紫外線に弱いので、
アルミの皮をした方が
耐性が上がるという理屈です。

窓を全てアルミでつくると
熱伝導率の関係があるので、
アルミクラッドになって
いるわけです。

それをアルミサッシと
言ってしまうのは、
全くの勘違いです。

最後に、
樹脂サッシは割に
合わないと言う方が
おられます。

確かにアルミサッシを
樹脂サッシに換えたら、
会社さんによっては
+50〜60万円、
トリプルにすれば
+100万円はかかります。

そんなにかけるなら、
キッチンをグレードアップ
しましょうとか、
お風呂を広くしましょうと
いう話になるわけです。

確かに同じ金額という
目先の価格であれば、
似たような窓で
見た目もそんなに
変わらないようなら
グレードアップした方が
良いとなるかもしれません。

ただキッチンや
洗面化粧台は簡単に
換えることができます。

極端な話をすると、
洗面化粧台に高い物を
選んでも、そんなに
もちません。

オールステンレスのような、
厨房みたいなキッチンなら
別ですが、人造大理石なら
30年はもたないと思います。

あくまでも私の考えですが、
あとで換えにくい窓や
住み心地、健康に直結する
ようなものをあとから
換えるのは難しいので、
比較にならないのかなと
思います。

ただこれは
お客さんの優先順位なので、
絶対に樹脂サッシでないと
いけないわけではありません。

物事には必ず
長所と短所があります。

それを考えた上で、
最終的にお客さんが
好きな方を選べばいいと
思います。

自分で選ぶのだから、
これは自己責任です。

自己責任だから、
あとでこうじゃないと
言うのはおかしな話です。

この自己責任の考え方が
ないと、ちゃんとした家は
つくれないと思います。

実際に
ショールームなどに行くときの
参考になればと思います。