今回は
グラスウールについて
解説をします。
断熱材は基本的に
熱伝導率で比較する形が
多いですが、最終的には
熱抵抗値で性能が決まる
ということが原則です。
グラスウールは、
ガラス繊維でできています。
ガラスを糸のように
伸ばす感じです。
名前の通り
グラスウールの原料は
ガラスです。
リサイクルのビンを
割って、ガラスの粒にして
溶解する感じです。
私が調べた限りでは、
その溶解したものを
繊維状にしたものだそうです。
その繊維を
編み込んで固めるような。
特徴は水分を含まない。
水分を弾くという
傾向があります。
ただ水分は含みませんが、
壁の中であれば溜まるので、
なるべく水分は含ませない方が
良いというのは原則です。
あとはガラスなので
シロアリは食べません。
それから燃えにくい
というのもありますが、
ずっと火で炙られば、
ガラスなので溶けます。
プラスチック系の
断熱材みたいに火がついて
ブワっと燃え上がる
というのはないですね。
グラスウールの性能を
表す基準の中に密度という
ものがあります。
他の動画で話した
セルロースファイバーと
同じです。
グラスウールは
10K,16K,24K,32Kが
あります。
32Kは北海道限定ですね。
Kはキロです。
10Kだと1立米あたり、
グラスウールの繊維が
10kg入ってるような
イメージです。
当然上にいけばいくほど
グラスウールがいっぱい
入っているイメージです。
入れば入るほど、
断熱性が高まるという
ことです。
断熱材は、
基本的な考えとして
いかに空気を含ませるかで
性能が決まります。
例えば32Kなら、
繊維がたくさんある訳です。
その繊維が絡み合って、
空気の粒がたくさん入る。
なので断熱性能が上がる、
という理屈です。
全ての断熱材が
大体そうです。
あとは熱伝導率を見ながら
どれを使うか地域によって
選定していきます。
ここでグラスウールは、
施工が難しいという
印象を持っている方が
多いようです。
グラスウールを使うなら、
ちゃんとした施工が
できる会社じゃないと
まずいという感じです。
確かにこれは一理あります。
グラスウールは一般的に、
袋入りのグラスウールが
使われます。
もう一方で
当社が使っているのは、
袋に入ってないものです。
ほとんどが袋入りなのは、
袋が防湿気密シートの
役割をしていて、湿気が
入らないような構造に
なっているからです。
さっき言った通り、
断熱材はなるべく湿気が
入らない方が良いので、
湿気を含まないように
メーカーさんがしています。
ただマイナス面も
当然あります。
袋入りのグラスウールは、
断熱欠損が起こります。
更に怖いのが、
袋同士が重なり
合わないので、
隙間ができる
ケースがあります。
そうするとそこから
湿気が入ってきます。
柱の上に止めてる
状態であればまだ
良いですが、柱の中で
止めることもあります。
そうすると全く
連続しないので、
更に湿気が入りやすく
なってしまいます。
なので袋入り
グラスウールを使うときは、
必ず袋を連続させることが
ポイントになります。
それからもう一つ。
袋入りグラスウールは、
一つの長さが決まって
います。
なので仮に壁に窓があると、
グラスウールを切ることに
なりますよね。
切ったところは
湿気が入ってしまうので、
袋を織り込むように
施工しなくてはいけませんが、
恐らくそんなことをやってる
人はいないと思います。
下は切りっぱなし。
なのでそこから湿気が
入る可能性があります。
そう考えると、
袋入りグラスウール
施工が難しいんです。
なので袋なしの
グラスウールをサイズ通りに
入れて、気密シートを
連続して貼ってしまう方が
はっきり言って楽です。
当然、性能も上がります。
なのでグラスウールは
施工が難しいと感じる人は
いますが、袋入りの
グラスウールで考えると
難しいと思います。
袋なしグラスウールを使って
気密シートをきちんと貼れば、
性能も上がるし施工もラクです。
ただネックは、
価格が少し高くなります。
そこを消費者の方が
理解してくれるかどうか
という問題はあります。
最後に、
グラスウールに限らず
断熱材は湿気が溜まるのは
良くないことです。
今の家は外側に
耐震パネルを貼りますが、
耐震パネルは透湿性のある
ものを使わないといけません。
仮に何かしらの
間違いで湿気が入ったときに、
耐震パネルは通気性の良い
ものを使った方がリスクは
減らせます。
具体的に言うと、
ベニヤで代用しちゃうと
絶対にダメです。
OSB合板を代用してる
人も意外に多いです。
あれは本当に
透湿抵抗が大きくて
湿気が出ないので、
最悪は結露して
びちゃびちゃになります。
その辺りは本当に
お気を付けください。