https://youtu.be/mk2hDZJbY6g
今回のテーマは
現場監督さんについてです。
現場監督に資格は
必要なのかどうか、
そもそも資格を
持っていないと
いけないのか?
というような話です。
率直に言うと、
資格を持っている方もいれば
持っていない方もいます。
私が若い頃は、
一流の現場監督になりたければ
資格がないとダメだと言われました。
ちなみに私は20代の時に
二級建築士、一級建築士、
一級施工管理技師、
一級土木施工管理技師という
一級三冠王を全て取りました。
自慢ですけどね(笑)
その当時、群馬県内で
20代で三冠王を取った人は
なかなかいませんでした。
当時の先輩に、
若い頃に勉強して資格を
ちゃん取っとけと。
30〜40歳になって
現場が忙しくなってくると
資格なんか取っている
暇はないよと。
若いうちに日建学院などに
通ったりして、
資格だけは取っとけと。
なので仕事が終わった後、
夜な夜な日建学院に
週3〜4回ほど行っていました。
平日は20時〜22時、
日曜日は13時〜17時まで
半年ぐらい勉強して
資格を取りました。
実際に現場の長として
任された時に資格がないと
受け入れられないというか、
できない仕事もありました。
前職は公共工事で
大きなビルや店舗、
お役所の仕事など色々と
やっていたので、
そういう仕事になると
一級建築士がないと
現場所長にはなれませんでした。
私の先輩は
私よりも仕事はできましたが、
20代の時に遊んじゃって
資格を取らなくて、
30代になって取ろうと
思ったら勉強する暇がなくて
頑張っても二級建築士まで
しか取れなかったようです。
昔はそんな感じでしたが、
今はそういう気運はありません。
なぜかというと1つは
分業制の弊害があると思います。
設計は設計、営業は営業、
監督は監督という分業制の
弊害があります。
ましてやその現場監督さんも、
設計を書いた図面をそのまま
職人さんに渡してあとは
やっといてという感じ。
請負だからわかるでしょ?
みたいな感じでやっている
現場のシステムが多いと思います。
怒られるかもしれませんが、
大手ハウスメーカーさんの
現場監督さんはこのパターンが
多いかもしれません。
うちも過去に
大手ハウスメーカーさんの
現場監督さんを3〜4人ぐらい
雇ったことがあります。
正直、全く仕事が
できませんでした。
ただ書類を作るのはうまいです。
写真整理とかはできますが、
現場に行って金物をチェックして
くるとか、パネルの全部の釘を
チェックするとか、土台の組み方を
チェックするとか構造チェックを
してみなさいと言うと全くできない。
おそらく優秀な職人さんが
いるのでしょうね。
職人さんがみんなやって、
写真まで撮ってくれるから
その写真をもらってまとめて
お客さんに手渡すと。
中小企業に来ちゃうと
全く通用しなくなります。
かといってその方が
悪いのではなくて、
そういう風なシステムに
しているから特殊な家を
作るとかオーダーメイドの
家を作るというのは
そもそもできないわけです。
では中小工務店だったら
できるのかと言うと、
中小工務店にも問題は
あります。
大手ハウスメーカーさんの
すごいところは、
そういう前提条件で
ビジネスモデルを
組んでいるからだと
思います。
だからこそ
型式認定をちゃんとやって、
消費者の方にすると
自由な設計ができないかも
しれませんが、変な家は
作らないというところで
やっているのは良いことです。
中小工務店・地元の会社で
怖いのは、自由なことを
お客さんの言われるままに
やると、現場監督は大工さんに
丸投げになってしまうケースが
あるということです。
うちの大工さんも、
他の会社さんで職人に
丸投げすることは本当に
多いと言っていました。
図面を見てよくわからないから
現場監督さんに聞くと、
その辺はうまくやってくださいとか
逆にどうしたらいいんですかね?
って聞かれたりするそうです。
それでもなんとなく家は
出来上がってしまいます。
分業制は効率が良いですが、
逆に怖いなと思います。
いずれにしても現場監督さんは
資格があった方が良いですが、
資格だけでは商売になりません。
私も一級建築士は持っていますが、
一級建築士が断熱・気密に
詳しいわけでもないし、
構造の勉強をするわけでも
ありません。
正直、一級建築士は
そんなに大したものでは
ありません。
そのような資格を取った上で、
時代に合わせた勉強をして
いかなきゃいけません。
あとは現場に出て
いろんなことを覚えるとか、
大工さんとかにいろんな話を
聞いてみるとかですね。
例えばうちは最近、
断熱材を違うメーカーさんに
変えました。
値段は高いですが、
性能は高いものです。
施工してみると
前の断熱材はうまく
切れましたが、
今回の断熱材はうまく
切れずに手間が掛かります。
こういうのは
本当にやりながら
考えるしかありません。
いずれにしても
現場監督さんというのは、
現場監督さんがやるべきことを
やらさない会社も多いです。
さらに言うと、
現場監督さんがいなくても
やっている会社が多いです。
もっと言うと、
現場監督じゃないけど
現場監督の名刺を持っている
人もいます。
それでも家はできるし、
消費者の方もそこまで
気にしてないんでしょうね。
施工に興味のない方は
現場が始まっても
ほとんど行きません。
ただそれはあとから
問題が出たりするので、
この辺りは消費者の方は
くれぐれもお気を付け
いただいた方が
良いと思います。