今回は
真夏の屋根について
解説をします。
これを録画してるのは
7月28日なので、
まだ梅雨は明けていません。
これから何℃になるのか
わかりませんが、今年は
そんなに上がらないという
気はします。
いずれにしても
気候変動による地球温暖化は
進んでいます。
この前ニュースを見たら、
南極で21℃を観測して、
氷がすごく溶けている
という話でした。
これも地球温暖化の
影響なのかなと思います。
南極で21℃だと、
我々が住んでる赤道に
近い方は、一説には
20年後の東京の気温が
45℃になるかもしれない
そうです。
山梨県で
生産してるワインは、
だんだん難しくなってきて
北海道で生産することを
考えているようです。
なのでこれまでは
家と言うと、冬暖かい
というキーワードが
重要でしたが、これからは
夏涼しい家もつくって
いかないとまずいかな
という感じはします。
私が住んでいる
群馬県太田市は本当に
暑い場所で、余計に
夏の暑さを実感します。
では夏の暑さを回避する、
やわらげる家はどんな家か
というと、重要になるのが
屋根です。
私は南面が暑いから
日射遮蔽をしましょう
とよく言っています。
庇を伸ばしてなるべく
熱を建物に当てないように
するのですが、夏の太陽光は
位置が高いですよね。
高いので、南面の壁に
当たる量よりも屋根に当たる
量の方が大きいです。
真夏の屋根の表面温度が
何℃になるのかが
ポイントになるわけです。
実際、75〜80℃ぐらいに
なります。
よく勘違いされるのは、
ガルバリウムのような
金属の屋根は熱くて、
瓦やコロニアルの屋根なら
涼しいのかと言うと
そんなことはありません。
ガルバリウムでも、
瓦でもコロニアルでも、
正直そんなに変わりません。
どれも
表面温度は熱いです。
特に瓦は土を固めたもので
蓄熱性があるので、
瓦自体が温まって
熱を持ってしまうことが
あります。
熱を防がない限りは、
日射遮蔽しただけでは
家の中は涼しくなりません。
ではどうするかと言うと、
屋根自体を換気をさせる
ことを考えます。
例えば棟換気を付けるとか、
軒から空気を通して
換気をさせるようにしないと
なかなか暖かく涼しくは
なりません。
ただ難しいのは、
地域によって風の吹き方が
違うし、風の吹き方は
そんなに読めるものでも
ありません。
国の規定通りの計算で
換気をやっても、
正直抜けません。
暑さを考えると
表現が難しいですが、
ガバっと開けないと
正直、無理です。
軒であれば、
軒先のあらゆるところから
風が一気に入って、
屋根もずっと抜ける
ぐらいじゃないと
抜けないです。
ただほとんどの家は、
軒先も本当に少し付いている
ぐらいで、てっぺんの
換気口の長さも短いです。
もしみなさんがこれから
温暖化まで考えて
涼しい家を作りたいなら、
できるだけ抜くものは
抜いた方が良いです。
住宅会社さんによっては
あまり抜くと雨漏りすると
言う人がいますが、
専用の換気金物があるので、
そういうものをちゃんと
付けてあげれば雨漏りする
わけではありません。
あとは当社でもやっている、
屋根を二重にして間に
通してく方法もあります。
外壁で言う、通気工法です。
屋根通気工法みたいな感じ。
これをやると効果は
更にアップしますし、
野地板自体にもすごく
良いことです。
こういうのを検討するのも、
これからの時代は
必要だと思います。
本当に一番悪いのは、
軒ゼロ住宅です。
換気がものすごく
しづらいので、
こういう家を作るときは
どうやって通すのか
よく見ないと本当に
危ないです。
建てて数年で結露した
家を見たことが
ありますからね。
あとは段勾配と言って
屋根に勾配がある家。
屋根が寝れば寝るほど
湿気が出にくくなります。
仮に屋根勾配が一寸勾配
と言ってまっ平な段勾配の
場合、換気口を付けても
湿気が抜けないという
ことがあります。
なので片流れの段勾配の
屋根つくる場合は、
もう全周換気と言って
屋根の四周から換気を
するぐらいの勢いで
やらないと、ちょっと
危険だなと思います。
みなさんが何十年も
住まれる家なので、
くれぐれもお気を付け
いただいた方が
良いと思います。