今回は「ガル」に注意
という話をします。
ガルって
ガルバのことでは
ありませんよ。
ガル(gal)というのは、
地震の加速度を表す
単位です。
ものすごく簡単に話すと
耐震等級1の家は、
400ガルに耐えられる
という基準があります。
耐震等級2だと
耐震等級1の1.25倍
なので500ガルに
耐えられるようにする。
耐震等級3だと
耐震1の1.5倍ですから
600ガルですね。
では実際に
地震が発生した時に
どのぐらいのガルが
発生しているのか?
神戸や東北の地震、
一番凄かったのは
熊本の地震ですね。
600ガルという
小さな地震も
ありますが、
凄い時になると
2000ガルとか
4000ガルなんていう
地震もあります。
そうすると
600ガルと
言っているのに
4000ガル以上も
あったら潰れると
単純に思いますよね。
このガルというのは、
地震の一瞬の加速度を
表す単位なので、
4000ガルいったから
すぐに家が崩れるという
わけではありません。
地震が家に及ぼす時の
力というのは、ガルだけ
ではなく揺れる周期と
揺れてる時間の3つが
合わさったものが
最終的に地震波として
建物に左右するものです。
ここだけ見ても
正直、全く片手落ち
なんですね。
もっと言うと、
ガルよりも重要なのは
地震の時に揺れる地盤の
周期と建物が一緒に
動かないようにする
こと(共振と言います)が
一番のポイントです。
そもそも、まずは
強い地盤にする。
もし自分が買った所が
強い地盤ではなかった
としたら、建物を同じ
周期で揺れないような
設計をします。
耐震等級3にして
周期を短くするとか、
制震ダンパーを付ける
とかですね。
共振しないようにする
というのが耐震性の高い
家をつくるポイントです。
なのでガルも
確かに数値の一部ですが、
これだけで家が潰れるか
どうかというのは
決まるわけではないです。
もっと言うと、
4000ガルあっても
家が倒れなかったケースも
あるし、600ガルしかなくても
倒れたケースもあります。
こんなに違うのに
なぜかというと、
地盤と建物の強さというか
固有周期の問題なんですね。
どっちかと言うと、
正直ガルはそんなに
あてにはなりません。
なぜこんな事を
言うかと言うと、
当社のお客さんが
ある住宅メーカーさんに
行ったらガルガル言って
ウチは凄いんだという
説明を受けたそうです。
一理ありますが、
ちょっと違うかなという
お話をしました。
この動画を見てる方も、
そういう会社さんに行って
耐震等級3じゃなくて
ガルなんですって
言われてる可能性も
あると思います。
そこは違うよと
覚えておいていただければ
幸いです。