今回のテーマは断熱材です。
断熱材の性能を表す指標として
「熱抵抗値」というものがあります。
別の動画でも解説しました
R値という数値ですね。
このR値というのは、
断熱材の厚さを熱伝導率で
割った時に表す数値です。
この数値が低いほど、
イメージですが抵抗力が強い。
抵抗力が強いということは、
熱が出にくかったり、
伝わりにくかったりするということです。
そういう数値だと思ってください。
そうすると熱抵抗値の低い
断熱材を使った方が
家全体の性能が良くなると
一般的には思われています。
確かにそれは一部では
間違いではありません。
ただ少し勘違いされる方が多いので、
解説させていただきます。
確かに性能の良い断熱材を使う方が
家としては良いのですが、
住み心地は断熱材が良ければ
良いというものではないんですね。
例えば別の動画で解説しましたが、
冬であれば家の中にいかに熱を
有効に入れるか、夏であれば熱を
カットするかが設計のポイントでした。
そういう設計や間取り計画をしないと、
いかにこの熱抵抗値が低いものを
使ったとしてもトータルとしては
性能は上がりません。
窓をきちっと付けて、
冬であれば太陽の熱を入れてあげる。
夏であれば庇を伸ばすなりして
太陽の日射をカットしてあげる。
なおかつ建物を南に向けるとか、
北面や西面の窓から熱が入らないように
するとか、そういう間取り計画を考えた上で
熱抵抗値の低いものを使えば良いんですが、
逆の事をしてしまっている住宅会社さんが
本当に多いです。
熱抵抗値の低い良い物を使っているけど、
そういう間取り計画のポイントだとか
設計のポイントが分かっていないので、
トータルとしては性能が上がっていない
という家が本当に多いと思います。
また住宅会社さんの中でも
熱抵抗値の低いものが良いんです
みたいな事を一方的に言われる方も
実際いらっしゃいます。
確かに数字で表せばそうですが、
家というものは単純にそういうもの
だけではないという事を皆さんも
覚えていただけると良いと思います。