今回は
壁体内結露について
解説をします。
壁体内結露については
一度解説をしています。
ものすごく簡単な解説なので、
自分で言うのもあれですが
暴力的な説明だったと
正直思っています(笑)
ただ壁体内結露は本当に
起こっている家は多いと
思うことがあります。
やっぱり昔ながらの感覚で
家をつくってる人は、
壁体内結露の感覚がないと
思うんです。
今の家は、中途半端に
気密が上がっちゃいます。
昔ながらの家は
全く気密がないぐらいなら
湿気が飛んでいくので。
そのぐらい寒いし暑いし、
そういう環境はよくないけど
そっちの方が逆に安全なのか
という感じがあります。
こんなことを言うと
本当に失礼ですが、
何もわからない大工さんでも
構造用パネルを貼った瞬間に
気密は本当に上がります。
私の感覚ですが、
C値2ぐらいはすぐにいくと
思います。
昔は貼らなければ
C値5とかそんな
感じです。
壁体内結露は文字通り
壁の中で結露するという
状態です。
そうすると何が起こるか
と言うと、断熱材が水分を
吸ってしまうとか、
構造体の骨組みが吸って
しまうとか、鉄骨で言えば
鉄が錆びたりして、
最終的には家の耐震性や
耐久性がなくなります。
本当に防止をしないと、
何十年と住む訳ですから
気を付けた方がいいです。
ではその壁体内結露は、
どういう風にすれば
防げるのか理論的に解説を
します。
壁体内結露は
冬型の壁体内結露、
夏型の壁体内結露が
あります。
内断熱を想定して
お話をします。
他の動画で
壁には5つの構成が
あると解説しました。
こちらを見ていただくと
壁の構成がわかりますので、
構成については省略します。
この構成の中で、
冬型結露は室内側から
室外側に向かって起こる
現象です。
熱というのは、
暖かいところから
冷たいところに移ります。
湿気も同じで、
暖かいところから
冷たいところに移ります。
そうなると冬型結露は、
室内側から室外側に
向かって起こります。
それを防止するために
どうするかと言うと、
まず気密シートを貼ると
湿気は防止できます。
温度は断熱材を
しっかり入れないと
室内は暖かくなりません。
なので湿気と熱を
外へ逃がさないためには
断熱材をしっかり入れながら
防湿気密シートをやらないと
ダメだというのは理屈で
わかりますよね。
ただもし室内に湿気が
いっぱいある環境だったら、
やっぱり外の方が寒いから
湿気が外に引っ張られて
しまいます。
湿気が引っ張られると、
透湿防水シートがちゃんと
機能してちゃんと出てくれ
ますが、その前の耐震パネルが
ちょっと曲者です。
耐震パネルには、
湿気を通しやすいものと
通しにくいものがあります。
耐震パネルにも
メーカーさんによっては
湿気をシャットアウトする
ようなパネルがあります。
なので耐震パネルも
湿気が出やすいものに
しておかないと、
湿気が出なくなります。
なのでポイントは、
断熱材を入れることで
室内がが温かくなるけど、
湿気を防止する気密防止
シートがなければ場合に
よっては湿気が入ってしまう
ことが起こるということです。
吹き付ける断熱材の場合は、
湿気が入りやすいと
思っています。
なおかつその断熱材の中で
そんなに熱抵抗値が高くない
としたらどうなるだろうと
思います。
なので断熱材が
セルロースであろうが
グラスウールであろうが
吹き付けだろうが、
内側でバリアはしておいた
方がいいと思います。
冬型結露のポイントは、
断熱をよくして熱の移動を
防ぐにのも大事ですが、
そもそも湿気対策をしないと
いくら断熱材がいっぱい
入ったとしても結露を起こす
場合もあるということも
考えた方がいいと思います。
意外にこれを
勘違いしている
住宅屋さんもいます。
断熱材がいっぱい
入っていれば、壁の中が
暖かいから結露しないと。
確かに暖かいということは
飽和水蒸気量が多いので
湿気が入りにくいという
考えもありますが、
やっぱり湿気は閉じた方が
いいと思います。
次は夏型です。
今度は逆転します。
室内が涼しくて、
室外は暑いですよね。
湿気もあります。湿潤です。
そうすると室外の
湿度と暖かい空気が
室内に移動します。
今度はパネルが
湿気を通さないと逆に
よくなります。
透湿防水シートは
あくまでも内側から
湿気を出すものなので
外側からの湿気は正直
入ってしまいます。
なので夏型の結露は
そんなに機能しません。
ただ仮にパネルが
ものすごく湿気が
抜けにくいものであれば
ガードはできます。
そうは言っても
パネルは湿気が出やすい
ものを使うので、やっぱり
湿気は入りやすくなります。
では湿気が入ってきたときに
どこで結露が起こるかと
言うと、内側の防湿気密
シートが悪さをして
結露が起こってしまいます。
ではどうするかと言うと、
防湿気密可変シートと言って
防湿して気密するけど
湿気があまりにも多いと
出すというものがあります。
これも一つの方法です。
あとはもう一つ、
当社でもやっていますが
そもそも室内をそんなに
冷やし過ぎない。
要は冷たいものと
温かいものが混ざったときに
結露するわけです。
なので気密と断熱のいい家で
全館空調をして、あまり
温度を下げずに湿気を
コントロールします。
26℃ぐらいで湿気がある程度
取れていればねそんなに
暑くはありません。
当社のお客さんの場合、
28℃ぐらいでも気持ちがいい
という人もいます。
このぐらいの温度でも、
室内環境が良い家をつくると
夏型結露はしにくいです。
当社のモデルハウスでも、
室温が28℃ぐらいの方が
気持ちがいいです。
当社のモデルハウスは
壁の一部を空けて内部が
見えるようになっていますが、
触っても結露しているような
状況ではありません。
夏型結露は可変シートを
使って湿気を出す方法も
ありますが、断熱をしっかりと
しながら気密も高めて、
家の中の温度をそんなに
下げ過ぎないことをすれば
夏型結露は起こらないと
感じています。
それでも心配であれば、
可変シートを使ってみるのも
良いと思います。
可変シートは一軒の家に
全部貼っても、通常のシートに
比べて5万円上がるかどうか
ぐらいと思います。
そのぐらいなら、
一つの保険としてねやるのも
いいと思います。
いずれにしてもね結露は
そういう理屈があることを
覚えておいていただければ
と思います。