今回は質問コーナーです。
まずは以下の動画にコメントをいただきました
▼簡単にできる防音工事を解説します
この動画は興味を持ってくれた人が多かったみたいです。メルマガでは、現場の状況・測定状況も動画でお見せしました。材料を買ってきてその通りに施工すれば防音になるので、本当に簡単です。
ただ正確には「遮音」と「吸音」を持って「防音」ということなので、「防音工事」というのは本当はないらしいです。動画で紹介した方法は吸音ではなくて遮音なので、どうしても反響しやすいです。なので、例えば音楽を聴くためなどの場合は、聴く音楽によっては反響がすごくなるので、聞きづらくなることもあります。音楽を聴く人向けの工法ではないかもしれません。
メルマガでも、いろんな音楽をかけてお見せしました。クラシック・声楽系とかならそんなに悪くないかと思うけど、ロックンロール系はちょっときついと思います。その場合は吸音させるべきだと思うので、まずはこの工法で遮音して、その後に仕上げとして吸音材を壁の一部に貼って音を吸収させるのが、音楽を聴きたい人の理想に近づく形だと思います。
ただこの辺りをきちっとやるのは、専門家の方でちゃんとした測定器・音源があって、それを室内でやること、経験値があるプロの方が設計するなどでないとしっかりはできませんし、お金もすごくかかります。メルマガでも、西の巨匠がやった3500万円の防音工事をお見せしましたよね。あんな遮音・吸音の方法はなかなかないと思います。
その中で、遮音・吸音というのはこういうものだとわかったのと、吸音を聴く音楽の環境によっても変えることを学びました。例えば、今回はこの音楽を聴きたいからこういう吸音にしようとか、物理的に付加することもできなくもないという感じです。
簡単にできる防音工場をやったお家は、4月にオープンハウスをやります。それまでに、吸音材を使ってみながらもう1回音楽をかけて試してみたいと思います。お客さんも「面白そうだね」「俺もやってみたいな」と言ってくれています。
また、これから他のお家でも防音工事をやる予定があります。面白いもので、他のお客さんも防音工事をやってくれという人が最近増えて、これから防音工事をやる予定が3軒あります。それぞれレベルが違って、音楽をやりたいから全部防音の部屋を作る人もいれば、リモートワークで会議をすると案外大きな音が出て家族に迷惑だから、書斎を全部防音したいという簡易的なものもあります。
何かやると次々お客さんの声が出てくるから面白いです。本来はそういう欲望があったんでしょうね。金額的にも、この工法はそんなとんでもない金額はかからないので、やりやすいと思います。簡易防音ですが、そうは言っても案外防音性は高いです。
また、他の動画でいただいた質問で「自分の部屋から音漏れして、家族から言われるんだけどどうしたらいいですか?」という質問を多くいただきました。そういうことにもこの工法は使えます。そこでとんでもなく音楽を聴きたい場合は違うけど、その部屋でテレビを見ている・ゲームをしている音が廊下に響くような場合には、この簡易的な防音方法は費用も安いし簡単な施工なのでおすすめです。
前談が長くなりましたが、以下のコメントをいただきました。
「ボード間で制震するようなイメージですかね。低音域にも効果があるようなので、画期的かもしれません。ただ、壁の中全面に塗るということは、透湿性はなくなるんでしょうか。」
私はよくわからなかったのですが、壁にはそもそも透湿性を求めないです。壁の中を透湿させる工法もあるらしいけど、当社では壁に透湿させる事はありません。室内側には気密シートを貼って、そこで湿気を中に入れないようにするという基本の形です。付加断熱ではまた違いますが、内断熱はそうするので、壁の中に透湿性を求めることはしていません。なので、この方がどういう前提条件でこういう質問をされたのかはわからなかったです。
この動画には、以下のコメントもいただきました。
「吹抜け間取りで2階寝室にラシッサのアウトセット引戸を取り付けてあります。照明点灯時の廊下からの光とリビングからのテレビや会話の声がとても気になっていて困っています。開戸設置の隣の部屋は暗くて静かです。なにかよい対処法はございませんでしょうか?」
まずアウトセット引き戸について解説します。引き戸には2種類あるんです。まず開き戸というのは、図のように壁の一部を切り取ってドアにしたものです。一方引き戸というのは、壁の厚みの中でドアを作る方法です。図のように壁を半分切り取る場所を作り、そこでドアを開閉する感じです。
アウトセット引き戸というのは、開き戸と引き戸をミックスした感じのものです。図のように壁を切って、壁の厚みの外側で引き戸を作ります。立てかけてあるドアみたいな状態なので、ドアと壁の間の隙間が多いんです。
当社もアウトセット引き戸を使う時があります。一般的な引き戸の半壁は、壁の厚みが少し違ったり、ドア側から見るとポコポコして汚く見える感じもあります。アウトセット引き戸だとスッと壁の厚みが通るのでいい感じになるのがメリットです。また、半壁では構造的に持たないということもあり、そういう時はちゃんとした壁を作って構造的な壁とするので、一般的な引き戸は使えなくなります。
一般的な引き戸は明かりが漏れづらいのと、壁の幅の中で収まって廊下に出ないから、廊下が有効に使えます。アウトセット引き戸は、壁が構造壁に使えるのと、すっきり見えるのがメリットです。どちらを選ぶかは難しくて、当社は見た目と構造で使い分けています。
ちなみに当社は、基本的にドアは使いません。ドアは開けっぱなしにすることもできるけど邪魔になるし、年を取ってからは開けっぱなしで部屋を広く使う方がいいと思うからです。構造的にどうしても引き戸にならないところはドアにしますが、基本的には当社では引き戸にしています。ただ、防音室や書斎にしたいという場合はドアにするケースも多いです。それはお客さんとの相談です。
今回の方で言うと、アウトセット引き戸では余計に隙間が空きやすいのと、音が漏れやすいというのは仕方がないです。ではそのいい対処方法は?となると、一番確実な方法は、アウトセット引き戸がない側(部屋の内側)に開き戸をつけることです。ドアはつけられますし、これを閉めれば音と光は遮断できます。ただ2枚ドアを開けることになります。もしくは、開き戸をつけた代わりにアウトセット引き戸を外してしまえばいいという考えもあります。しかし、室内側の開き戸を開くと邪魔になると言われると困ります。
他には、図のようにドア部分の壁の内側にモヘアなどの枠をつけて少しでも光を防ぐことも考えられるけど、それが今度は邪魔になったりします。あとは遮光型のハニカムブラインドを垂らせば、光は全く行かなくなります。ダブルハニカムなど厚みがあれば、空気層で音も多少は削減できると思います。
一番安いはハニカムブラインドで、ササッと使える方法ならドアだと思います。これはコストの関係とか、お家の収まりとか、その部屋をどういう風に使っているかなどもあるので、全てに当てはまる答えはなかなかないです。
次のコメントです。以下の動画にいただきました。
▼太陽光パネルのマキシオンはどうか?
これを見たマキシオンの方から連絡が来たのですが、残念ながらマキシオンは採用になりませんでした。やっぱり高かったのが理由です。パネル自体は安く売ってくれるらしいけど、施工はこちらでやらなきゃいけないとか、施工代理店が絡まなくちゃいけないとなると、トータルでは高かったです。マキシオンのパネル自体は自分の想定より安かったけど、でも他のパネルと比べるとかなり高いと思います。
コメントは以下の内容です。
「新築太陽光のマキシオン見積で6kw込々260万するのですが、元をとるのにかなりの年数いりますよね。辞めた方がいいのかな」
でも6kWで260万円ってすごいですよね。43万円/kWです。私が聞いた時は、確か35万円/kWだったと思います。値上がりしたんですかね?その頃当社が使っていたのが22万円/kWぐらいだったから、私は35万円でも高いと思いました。マキシオンのパネルの場合は40年出力保証もついているので、高いけど長く使うもので保証もあるし仕方ないという考え方もあるし、出力保証があってもこれだけ高くちゃ割に合わないという考え方もあるから難しいです。
ちなみに当社がイチオシしていたLooopでんきさんは、残念ながら昨年で終わってしまいました。金額が安かったし、対応もすごくよかったし、施工も悪くなく、変換率も悪くなくてよかったです。
次はどうするの?ということで、私もいろんなところを比較検討しました。マキシオン・エネカリ・LIXIL〇〇などいろいろあるけど、なかなかみんな難しかったです。それだとちょっと高いとか、ちょっと施工が…とか、それぞれマイナスポイントがありました。最終的にはここだという会社が見つかりましたが、Looopさんよりは高くなってしまいました。世の中が太陽光パネルの値上げをした時もLooopさんは安かったし、Looopさんも無理をしていたのかもしれません。
新しく決めた会社は、メルマガでは言おうと思っています。金額的には当然Looopさんより高くなるけど、このくらいだったら悪くないんじゃないかと思うし、変換率もマキシオンと変わらないぐらいです。保証は25年出力保証です。パワコンは、今はどこのメーカーさんでもみんなパナソニックさんです。あとはパネルの単価と出力の関係などもありますが、私が一番重視するのは施工方法です。
私がエネカリさんがダメだと思ったのが、キャッチクランプ工法ができないと言われたからです。全て穴開けだと言いますが、なんであれが穴開けを前提にしているのかがわかりません。キャッチクランプ工法でやってもらわないと屋根自体も傷んでしまうので、そこがエネカリさんは難しかった感じです。
これから頼むメーカーさんは、当然のごとく「キャッチクランプ工法がいいです」と言ってくるし、金額も正直な数字を出してくれるし、パネルも出力的にも悪くないです。なおかつ住宅会社さん向けの特販ルートで、カタログに載っていないより高出力なモデルもあるらしいんです。そちらを出してくれるという話になったので、これからのお客さんにはそれをおすすめしようと思っています。詳しくはメルマガでお話ししたいと思っています。