今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。
▼超高性能住宅は除湿しにくい
屋根裏エアコンと
床下エアコンを使って
どうやったら再熱除湿がうまく
いきますか?というコメントです。
梅雨の時期は湿気が多いですよね。
湿気を取るためにエアコンで
除湿すると結局、冷えちゃいます。
一番簡単な方法は
日射で熱を入れることです。
水分は熱で飛びますからね。
熱を入れちゃうと
今度は暑くなるので、
それを人工的にやるのが
屋根裏エアコンで冷やしつつ
床下エアコンで暖めて、
暖めた空気で部屋を除湿する方法です。
湿気を取るために
屋根裏エアコンを使うと
温度がどんどん下がるので
今度は寒くなりますよね。
そこで床下エアコンを使って
熱を入れるわけです。
再熱除湿エアコンは
これを1台でやりますが、
普通のエアコン2台でやる
という方法があります。
私もモデルハウスで
実験をしたことがありますが、
正直うまくいきませんでした。
バランスが難しいんです。
私の知り合いには
うまくいくという方もいますが、
もしかしたら地域によって
違うのかもしれません。
群馬県の太田市では難しかったです。
湿気は飛ぶけど、すごく暑くなった
こともあるし、微妙な湿気感も
あったり、暖まってるような
冷えてるような気持ち悪い感じに
なってしまいました。
ではどうしたらいいのかと言うと、
一番簡単で手っ取り早いのは
再熱除湿エアコンを使う方法です。
それから除湿機を使う方法もあります。
気密が高い家で、
そんなに坪数が多くない家なら
除湿機を使うとかなり
除湿してくれます。
また次の梅雨に
試してみてはいかがでしょうか。
では次です。
▼大手はなぜ樹脂サッシを使わないのか?
トステムのLWスライディングなど、
熱貫流率の低い樹脂アルミ複合サッシなら、
樹脂サッシ同様に結露しにくいですか?
というご質問です。
トステムさんの商品で
超高性能樹脂アルミ窓という
ものがあります。
あくまでも熱貫流率は
窓全体の平均値のことを言うので、
枠は悪いけど窓ガラスをすごく
良くすれば平均は良くなります。
樹脂窓は枠もガラスも
そこそこ良くて平均的な感じ。
樹脂アルミ複合は、
枠は悪いけどガラスが良くて
平均はどちらも同じ感じ。
ただアルミはアルミなので、
枠の部分で結露しやすくなる
傾向はあります。
ここが一番難しいところです。
そして消費者の方が
意外と間違った理解をしているのは、
高性能樹脂アルミ窓は樹脂窓よりも
高いということです。
なぜかと言うと、
性能の悪いものをすごくお金を掛けて
性能を良くするわけなので、
無理くりやる分、費用もかかります。
アルミの熱を通さないように、
かなり複雑なことをしています。
なので私もトステムさんに
言ったことがあります。
こんなに面倒くさいことをやるなら、
樹脂にした方が早いのではないですか?
と聞いたら、おっしゃる通りですと
言われました(笑)
なので単純にEWを使った方が
良いと思いますが、意匠性としては
アルミ樹脂の方が良いです。
フレーム・枠が薄いので、
そういう部分を気にされる方は
良いと思います。
ただし金額は高いです。
しかしおもしろい流れです。
一方は樹脂に向かっていって、
もう一方はアルミ樹脂に向かっています。
ただ世の中の流れは樹脂なので、
EWを使いながらAPWに
追いつけ追い越せとやっています。
お互いに頑張ってもらうことで
正常な競争になりますから、
今後に期待をしたいですね。
では次です。
▼①床下エアコンで暖房をしない②小屋裏エアコンを使うと床下が結露するか③夏に風呂を乾きやすくする方法④階間エアコンの気になる所⑤床下エアコン+屋根裏エアコンに吹抜は必ず必要か?
①床下エアコンで暖房をしない②小屋裏エアコンを使うと床下が結露するか③夏に風呂を乾きやすくする方法④階間エアコンの気になる所⑤床下エアコン+屋根裏エアコンに吹抜は必ず必要か?
我が家のお風呂は
最後に出る人が洗って
水切りワイパーと吸水タオルで
拭き上げるので通常の換気運転で
すぐに乾きます、というコメントです。
確かにこの方のようにすれば
乾くと思いますが、
すごく手間が掛かっていますよね。
逆にすごいです。
私は面倒くさくて絶対に
やりたくないですね(笑)。
よくある対策は、
最後の方がシャワーを冷水にして
撒いてお風呂を冷やす方法です。
そうすればカビは
生えにくいかもしれませんが、
水が出るので余計に乾きにくく
なる気はしますが。
あとは高気密・高断熱で
暖かい家を作って、
ドアを開けっ放しにして
なるべく暖かい空気と混ぜながら
自然に乾燥させる方法です。
ちなみにハーフユニット浴槽
というものはご存知でしょうか?
浴槽だけ一体型で、
壁から上とか天井は防水をして
ヒノキの板を張ったりするものです。
とてもカッコいいですが、
ちゃんと処理をしておかないと
カビが生えてしまいます。
そういうちゃんとした
メンテナンスができない方が作ると
後で残念な結果になるので
お気を付けください。
では次です。
▼①浴室のドアを開けておけば加湿は不要か?②ジンカリウム合板は雨音軽減と熱伝導に有利か?③断熱が良すぎると夏は不快になる④100倍発泡と30倍発泡の差額は幾ら⑤小屋裏エアコンの効きが悪い
①浴室のドアを開けておけば加湿は不要か?②ジンカリウム合板は雨音軽減と熱伝導に有利か?③断熱が良すぎると夏は不快になる④100倍発泡と30倍発泡の差額は幾ら⑤小屋裏エアコンの効きが悪い
いくつか質問をいただきましたが、
まず1つはインフルエンザや
コロナ対策として加湿が必要に
なりましたね、というコメントです。
ちなみに加湿は%で考えません。
空気中の水分量で考えるのが正解です。
お医者さんはよく
湿度60%ぐらいにしないと
風邪にかかると言いますが、
室温が何℃の時のことを
言っているのか、というのがないと
全く意味がありません。
絶対湿度という考え方があって、
空気中の1㎥あたりの中に
水分が9gぐらいはないと
乾燥するというのが1つの基準です。
お医者さんが言っている60%は
寒い家、つまり室温が13℃ぐらいの
家じゃないと9gにはなりません。
ただ高性能住宅で
室温が22℃の場合は40%ほどで
9gになります。
逆に室温が22〜23℃の家で
60%にすると空気中の水分量が
すごいことになるので、
逆にムッとした感じになります。
さて次は発泡ウレタンの話です。
30倍の施工方法は
30+30+30=90mmにして
3回に分けます。
30倍発泡ウレタンは
すごく熱を持つので、
一度に50mmとか吹くと
後で問題が起こることがあります。
たとえ3回に分けても
スキンカットは必ずしますし、
当然防湿シートもします。
100倍・120倍の発泡ウレタンは
スキンカットしようがしまいが
防湿シートをしないとマズいです。
これは公式な見解です。
あとは発泡ウレタンだと
剛性もアップするのか、
というコメントですが、
剛性はアップしません。
剛性をアップさせるなら、
タワーバーをしたり、
溶接のポッドを増やしたりして
もっと硬い物をかまさないと
剛性アップはしません。
言い方として、
1%でも0.1%でもアップすれば
確かにアップにはなります。
こういう表現は
なかなか難しいですね。
みなさんの参考になれば幸いです。