いつも使っている群馬県産の杉板にウッドロングエコを塗ります。
裏表しっかりと塗装し、乾いたら梱包して、現場には入します。
そして、カットした部分には再度ウッドロングエコを塗ります。
他の投稿にも書きましたが、本来、杉板は耐久性の高い材料ではありません。
しかし、使い方によっては安価で耐久性の高い素材になります。
昔の家は、杉か桧のどちらかで家づくりが行われていました。
神社仏閣は桧を使っていました。
その理由はシンボルと言う意味もありますが、杉よりも桧は耐久性が高いからです。
住宅では、杉を使う家は普通の家で、桧を使う家は予算がある家でした。
ですので、うちの柱は桧4寸何だ!と言うのは、
一種のステイタスでもありました(私の実家がそうでした)。
しかし、桧で家を建てると地震に強く、耐久性が高いのか?と言うと、
そんな事もありません。
桧の4寸柱を使っていたとしても、
バランスの取れた間取りと柱や壁の配置が出来ていないと地震に強い家にはなりません。
また、気密性能を確保しながら、通気がしっかりと機能していないと、
桧を使っても劣化してしまいます。
昔はそんな事は解らなかったので、素材だけの良し悪しで判断をしていたと言えます。
桧と杉を雨ざらしにしたら、どちらが腐りづらいのか?みたいな実験と同じですが、
そもそも、そのような家はマズイはずです。
また、昔は桧の柱は高級だったかも知れませんが、今では、そんなに高級でもありません。
逆に桧の柱を使うべきメリットも多くはありません。
そうは言っても、桧を否定する訳ではありません。
当社でも、土台や大引きには桧を使っています。
桧を使えば大丈夫!とか、桧は高級素材!とか、
そんなイメージで家づくりを行うのは正しくないと感じるだけです。