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性能
 | 2020.10.10

気密を高めると、夏涼しくて冬暖かい家になるのか?

気密を高めると、夏涼しくて冬暖かい家になるのか?

最近は、断熱と共に気密に関心をもつ住宅会社が増えて来たように感じます。

新聞に入ってくる住宅会社のチラシを見ても、高気密を宣伝する事が増えています。

そうは言っても、まだまだ全体数としては少ないですが・・・

因みに、気密性の事を説明する営業マンさんに会ったら、毎回、必ず気密測定を行っているかどうか?を確認しましょう。

意外にアリガチなのは、

モデルハウスで測定した数値を説明している場合や、過去に測定して良かった数値を説明している場合もあります。

これですと、あまり意味はありません。

気密測定は毎回行う事が原則です。

家づくりは人間が行う事ですので、うっかりミスもあります。

また、作っている家の間取り等も違うはずですし、施工方法が違う事もあります。

そう考えると、毎回、測定をしておく事は住宅会社にとっても安心出来るはずです。

測定するにはお金が掛かりますが、3万円~4万円程度です。

安心料として考えれば、安いと思います。

気密を高める必要がある理由は、皆さんならご存知だと思いますが、意外に間違った解釈にしている方もいるようです。

例えば、

気密を高めると、以下のようなメリットがあるように説明をされる事があるようです。

「気密を高める事により、余計な隙間が無くなり、冷暖房費が削減出来ると共に、住み心地も良くなります。」

確かに、隙間が無くなると、室内の空気が出なくなるし、外の空気も入りにくいので、住み心地が良くなるような感じがします。

例えば、

冬キャンプをするとして、テントの下からスース―と風が入ってきたら寒いはすです。

そこで、テントの脇(スカート)部分を塞いだりします。

これは気密を高める事と似ています。

しかし、夏は、なるべく開けっ放しにした方が良いはずです。

要するに、気密が無い方が涼しいのです。

そう考えると・・・隙間が無くなる(気密が高まる)だけで、必ずしも室内環境が良くなる事は無いことが解ります。

先程の冬キャンプの話に戻りますが、隙間を塞いでも、それだけで室内が暖かくなることはありません。

隙間を塞ぐのは、環境を作っているだけです。

そも上で、何らかの熱源を使って暖める必要があります。

その熱源は、キャンプであればストーブかも知れません。

薪でも良いですが、一酸化炭素中毒に気を付けましょう。

家だったら、エアコン等の機会もありますが、太陽光と言う無料の熱源もあります。

これを日射取得と言います。

冬に暖かい環境を作るためには、熱源の用意が必要になります。

夏キャンプで涼しく過ごす秘訣は、何と言っても日影を作る事です。

要するに、日射遮蔽です。

山だったら、日影と風通しが良ければ大丈夫でしょう。

しかし、陸地では難しいです・・・外は熱風ですし、夜になっても気温が下がりません。

涼しくしてくれる機械(エアコン)が必要になります。

そこで、エアコン出てくる冷気を逃がさない為には、隙間が無い方が良いはずです。

せっかく冷やした空気を外に捨てても勿体ないですから。

そうなると・・・「じゃあ、気密が高くないとダメじゃん!」と思いますよね。

そうです。

冬だけでなく、夏でも気密が高い方が良いのです。

いずれにしても、気密性能を高める事は重要です。

でも、それだけで夏涼しくて冬暖かく、住み心地が良くなり、ランニングコストが掛かりづらくなることはありません。

冬は熱源の用意、夏は日影を作る。

これが出来ている事がポイントです。