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 | 2020.09.07

多くの住宅会社が説明している事なら正しいのか?

「多くの住宅会社が言っていると、本当なのかな?と思ってしまいます。
しかし、理屈が解っていれば、おかしなことが見抜けます。
でも、勉強のやり方を間違うと逆効果になりますよね・・・」

先日に接客をさせて頂いたお客さんが言われた言葉です。

これは全くその通りで、これは消費者の方々だけでなく、住宅会社でも同じです。

最近は、ネットで家づくりの勉強が簡単に出来るようになりました。

私もそうですが、様々な方がYOUTUBE等で家づくりの情報を発信しています。

そこで、消費者の方だけでなく、住宅業界の方々もネットで勉強をしているようです。

しかし、あくまでも無料の情報ですので、本質的ではない情報もあります。

中には、全く間違っているような情報もあります。

そのような情報を学び、お客さんに説明をしてしまう営業マンさんもいらっしゃるようです。

また、それを信じてしまう消費者の方も多いように感じます。

契約出来る家(売れる家)の勉強をすればするほど、家づくりの本質からズレていきます。

当社にも毎週のように、フランチャイズ募集のお知らせが来ます。

とあるフランチャイズだと、スマホで簡単に打ち合わせが出来るそうです。

スマホ使う事で、お客さんと何回も会う必要もなくなるので、経営の合理化が図れるとの事です。

でも、これって本当に良い事なのでしょうか?

また、最近では、家は建築士が設計するのではなく、クリエイターが設計することにもなってしまったようです。

クリエイターさんは設計士ではなく、デザイナーです。

要するに、映画のセットやお店のディスプレイと同じですね。

しかし、自然災害等が多くなっていくことが予想さえるのに、本当に大丈夫なのでしょうか?

また、長生きもしますので、若い方なら50年位は住むかも知れません。

そこまでの耐久性も考えているのでしょうか?

商売の道理とは、お客さんが欲しがる物を売るのが基本。

「お客さんの声を聞け!」という事ですね。

確かに、その通りだと思うのですが、その前に「お客さんの声」は、どのようにして出来上がるのか?です

今は、「お客さんの声」は人工的に作られてしまっています。

その手法として、TVCMや口コミやSNSや雑誌広告があります。

例えるならば、住宅会社が売りたい家を計画し、ブロガーやインフルエンサー等を雇い、消費者の方に欲しいと思わせ

る事によって「人工的にお客さんの声」が出来上がります。

また、沢山売りたい住宅会社は、あの手この手を使い、大量に宣伝をします。

大きな住宅会社ですと、有名芸能人を使います。

みのもんたさんが出演したTVCMが記憶にある方は多いかも知れません。

その時のセリフは・・・〇〇ホーム、良いね~・・・でした。

でも、みのもんたさんが、この住宅会社の家に住んでいる訳でもないはずですし、家づくりに詳しいとも思えません。

家づくり本質が解っている方なら、このようなCMと家の住み心地には関連性が無い事が解るはずです。

しかし、同じCMを見ても気にしない方もいます。

この違いは何か?と言うと、客観的かどうかの違いだと思います。

因みに、客観の逆は主観です。

主観とは、自分で良いと思ったら、それ以上の事は気にしない事を言います。

当然、これが良いときもあります。

しかし、悪い時は全く逆になるので怖い事になります。

車やレストランのメニューや洋服なら良いかも知れませんが、高額なお金を支払い数十年も住まわれる家の場合は、どうでしょうか?

セルロースファイバーと言う断熱材があります。

古紙を原料にしているので、ナチュラルな感じがする方が多いようです。

そこで、セルロースファイバーを使えば、ナチュラルで健康的な生活が送れるようなイメージが作られたりします。

また、セルロースファイバーは紙が原料ですので、水分を含みやすい傾向があります。

この水分を含みやすい材料特性を、「セルロースファイバーは調湿効果があります。」と説明したりもします。

しかし、調湿効果があると言って、沢山の水分を含んでしまうと逆効果になります。

断熱材に水分を含ませることは、性能を低下させているのと同じだからです。

濡れた洋服と乾燥した洋服のどちらの方が、夏涼しく冬暖かいのか?を考えると解りやすいかと思います。

でも、壁の中のセルロースファイバーに調湿をさせようとして、隙間の多い家にしてしまうと、住み心地の悪い家が出来上がってしまう可能性が高くなります。

そうなると、ナチュラルに作ったはずなのに、住み心地が悪く、換気もしずらく、耐久性の低い家になってしまうかも知れません。

これを客観的に見るのか?もしくは主観的に見るのか?によって、全く答えは変わるはずです。

主観的に見る方は、以下のように考えるかも知れません。
セルロースファイバー➨水分を含みやすい➨調湿効果が高い➨住み心地が良いはずだ!➨これを使うべきだ!

逆に、客観的に見る方は、以下のように考えるかも知れません。
セルロースファイバー➨水分を含みやすい➨気密が大事➨換気もしやすくなる➨耐久性が高まる➨住み心地も良い

このように書いていくと何となく意味が解って頂けると思います。

本質が解っている方は、このように書かなくても頭の中で整理が出来ています。

そのような方々は住宅会社を何社も廻りませんし、Ua値やC値等の数値ばかりに囚われる事もないです。

また、人工的に作られた「お客さんの声」に翻弄されることもないはずです。

もし、皆さんが色々な住宅会社を廻り、色々と比較検討をし、一番あう会社を選ぼうとしていたら、既に住宅会社の

戦略にはまっているかも知れませんね。

くれぐれもお気をつけ下さい。