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ホーム > ブログ > YouTube > ①アウターシェードは日射遮蔽の為だけに付けるのではない②軒を付けるのは日射遮蔽の為ではありません③2階の吹抜窓からコールドドラフトが降って来る④ローコスト住宅を簡単に断熱リフォームする方法⑤気流止リフォームのやり方
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 | 2023.04.19

①アウターシェードは日射遮蔽の為だけに付けるのではない②軒を付けるのは日射遮蔽の為ではありません③2階の吹抜窓からコールドドラフトが降って来る④ローコスト住宅を簡単に断熱リフォームする方法⑤気流止リフォームのやり方

今回は質問コーナーです。

まず最初に、YouTubeで配信している動画とは違う動画があります。私は何度も言っていますが、YouTubeのチャンネルで家づくりや施工方法などを配信していますが、もう一方で、私のメルマガでも実は動画を配信しています。

ただ、この動画は当社の家づくりや施工方法、私がこうやってやっているという紹介や、オープンハウスのお客様の家を紹介するルームツアーとは違います。私にとってルームツアーという言葉は軽すぎる感じがします。

今回作らせていただいたお家は、こういうコンセプトで、こういう所で作っていて、こういう性能になっているということを実際に体感できるように紹介しています。カタログ販売みたいなルームツアーとは違い、2本立てでやっています。YouTubeは一般的な総論という形イメージですね。

一方、私のメルマガは私の自己主張であったり、うちの会社のことがもっと知りたいという方、詳しい情報を知りたい方向けに、もうちょっとマニアックな内容を扱っています。好きな方は両方見るし、こちらのメルマガだけ見る人はいないと思います。

あくまでも同業者の方は私なんかよりも松尾先生の動画を観た方が間違いなく勉強になるので、消費者の方に親しみを持って見ていただければという感じでやっています。

前置きが長くなりましたが、こちらのメルマガの動画についてお話します。2023年3月に、今年初めてオープンハウスを行ったお家の動画を公開しました。その動画では、お家の外観から中の間取りや仕上げが見えるようになっています。

ただ、あくまでも個人のお家なので、間取りがわかるような場所や個人情報の問題があるため、限定しています。その動画の中で、駐車場からの視線を遮るために杉板塀を付け、1mほどの軒も出しているのか?というご質問がありました。

このお家は動画を観た方ならわかるかもしれませんが、36坪の平屋と16坪のガレージが横に並んでいて、敷地は東西方向に長く、南北方向にはとても狭い敷地でした。そのため、家の幅が23mほどになっています。

周りは公共施設や幼稚園、小学校に囲まれているので、土日は静かですが、平日には人の出入りがあります。幼稚園の園児の送り迎えや公民館へのお年寄りの来訪など、人の流れがあるため、人目がある場所にカッコいいお家が建っていることもあり、視線を遮るために高めの杉板塀を設置しています。

また、日射遮蔽兼デザインも考慮して、軒を約1m出し、アウターシェードも設けています。そこで、「あれ?」と思われたのかもしれません。

まず、杉板塀については外からの視線を遮るためと、公共施設の中にあって自分のプライベートスペースを保ちたいという理由で高めにしています。ただ、高くしているといっても、私の身長よりもちょっと高い程度で、冬至の日でも日射遮蔽に全く影響がない程度です。

杉板塀は視線を遮るためのものであって、輻射熱を考慮して設置したものではありません。また、敷地の向かい側が公共施設や舗装道路であるため、舗装の照り返しで暑くなることはほとんどありません。

アウターシェードは日射カットの他にもスクリーン効果があり、閉めると外から見えなくなります。5月以降、南側のアウターシェードを閉めることで、ハニカムを開けながら自分の庭の緑を眺め、外からの視線もカットして普段の生活を楽しむことができます。

アウターシェードの利点は、日射をカットしながら外が見えること、少し熱が入るため、除湿効果があること、日射遮蔽のためだけでなく、様々な効果があることです。

家の軒は日射遮蔽だけでなく、換気や外壁を濡らさないことも目的の一つです。この家では、軒が出ているため、強い雨が降っても窓ガラスや外壁に雨が当たらないため、劣化が遅くなるでしょう。また軒が出ていることで、ホコリは付くけど雨染みなどが付きにくいため、汚れにくいです。

では次の動画です。
以下のご質問をいただきました。


6年前に都内にローコストメーカーの戸建てを建てましたが、当時は勉強が足らず断熱性能を追求できていなかったため、冬はリビングで寒さを感じます。

家の仕様は以下の通りです。

木造軸組工法
外壁: グラスウール16k 90m
床: グラスウール32k 42m
天井: グラスウール10k 90m
窓: APW330のトリプル
C値は建築時に測定して1.0でした。

家の性能を向上させる方法として、天井と床下に断熱材を追加することを考えています。しかし、非破壊でのリフォームの場合、どのような方法があるか分からないため、教えていただきたいです。

自分の考えとしては、天井に吹き込みの断熱材を追加することが無難かと思っていますが、床下については何か策があるかどうかわかりません。

最近の断熱等級の見直しもあるため、後付けで家の性能を上げたいのですが、どういう方法がいいのかわからない状況です。ご教授いただけると幸いです。

というコメントです。

断熱性能としては厳しいですね。

ただ、窓だけはAPW330のトリプルガラスを採用しています。日射取得が期待できない窓なら良いですが、日射取得ができる窓なら逆効果です。C値は1.0で全く問題ないですね。

日射取得ができない窓であれば、トリプルガラスにすることでコールドドラフトを防ぐことができます。そこにハニカムブラインドを設置すればなお効果的ですね。仮に床下エアコンであれば、暖かい空気が吹き抜けを通って上に上がり、2階に熱がいくのでコールドドラフトを感じにくくなります。

外壁の改修は大変ですし、16K90mmのグラスウールなら悪くありません。床も32K42mmのグラスウールが使われており、これも悪くありません。ただし、天井の10K90mmのグラスウールは非常に効果が低いです。なぜ天井だけこれほど低いのかは不明ですが、夏場は暑くなるでしょう。

対策としては、ハニカムブラインドを設置することや、天井のグラスウールの上に追加の断熱材を敷くことが考えられます。最も効果的な方法はブローイングですが、費用がかかりますし、住んでいる間に施工するのは大変です。

完璧ではありませんが、自分でホームセンターでグラスウールを購入し、2階の既存のグラスウールの上に重ねる方法も効果があります。袋入りの厚めのグラスウールを買い、田の字にクロスするように配置して、点検口から引っ張って敷くことで、体感温度に違いが出るはずです。この方法で、少しでも快適な暮らしに近づけることができます。

断熱性能を確認する上で壁の断熱が効果的かどうかは、気流止めの有無が重要です。気流止めが適切に施されているかは確認すべきポイントです。ただし、床下や外周部に手を入れて気流止めを行うのは難しいでしょう。

以前の質問で気流止めが効果的かどうかを非破壊で調べる方法があるかとコメントをいただきましたが、可能ではあるものの難しいというのが現状です。気流止めの施工は、床下や天井など、難しい場所で行う必要があります。壁や天井の一部を壊して手を突っ込んで施工することが一般的ですが、ケースバイケースで対応が必要です。完璧な施工は目視で確認しないと難しいです。

断熱材を入れるだけでなく、気流止めがうまくできないと、効果が半減してしまうことがあります。特に古い大工さんは、この概念に疎いことが多いです。

この方の場合、気流止めの状況は不明ですが、追加の断熱材とハニカムブラインドを試すことをおすすめします。これらは自分で施工することができますし、費用も抑えられると思います。

参考になれば幸いです。