今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。
▼①ユニットバス下の湿気を処理する方法②屋根断熱で小屋裏に溜まった湿気はどうなるか③30倍発泡なら防湿気密シートはいらない?④EXハイパーは地震に強いのか?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/ub_shikke_shori/
当方、4地域で1月の
平均最高気温7度、
平均最低気温マイナス2度、
平均気温2度ですと。
5年前に注文住宅を建て
UA値0.48で気密測定はしてなく、
窓がアルミ樹脂サッシで
LDKにW2400H2200の窓が
2箇所ついておりますと。
ハニカムはシングルより
ダブルが良いのか、
シェードの下側を常に10センチぐらい
空けて置けば結露は抑えられるのか、
断熱レールをつけた方が良いのか、
そもそもシェードをつける事により
エアコンの負荷が抑えられたり、
体感温度が変わるのか
気になっております、という
コメントをいただきました。
4地域は寒いですよね。
群馬県で言うと沼田市でしょうか。
率直に言うと、
4地域でUA値0.48は
ちょっと厳しいです。
HEAT20の
G1にはなりません。
多分ZEHぐらいですね。
窓がアルミ樹脂なので、
恐らく結露がすごいでしょうね。
この状態でハニカムシェードを
付けてしまうと、下をある程度は
開ければその分だけ対流するので
結露はしにくくなるかもしれませんが
効果が薄いでしょう。
かと言ってハニカムシェードを
付けると場合によっては
ガラス全面に結露を起こす
可能性もあると思います。
体感がすごく変わるかといったら
多分、難しいと思います。
そもそも窓だけじゃなくて
床断熱なのか基礎断熱なのか
わかりませんが、
屋根の断熱が薄ければ
そこから暖かい空気が
抜けていくので、
そういうのを含めたところで
判断したいところです。
断熱レールの効果ですが、
私はあまり効果がないと
思っています。
断熱レールにしたから
熱損失がなくなって
効果が高まるというのは
ないでしょうね。
ないよりはあった方がいいけど、
断熱レール自体に効果はないと
思っています。
それならハニカムブラインドを
入れた方がいいでしょうね。
当社が沼田市で施工した家は、
UA値が0.3を切るぐらいです。
サッシは樹脂窓の
トリプルとペアを使って、
日射取得だけで家の温度が
24℃ぐらいにはなります。
夜中の0時になっても
4地域だとさすがに20℃は
切っちゃうと思いますが、
床下エアコンを夜に回せば
温度は上がっていきます。
なので4地域であれば
0.3ぐらいにはした方がいいし、
G3みたいに0.23〜0.25にしても
全然問題はないです。
ただそれだけで
暖かくなるわけではないし、
この辺はバランスです。
日射取得を取る形でG2、
日射取得が取れなければG3、
日射取得が取れてもG3でも
良いです。
ただ日射遮蔽をやらないと、
4地域でも夏は35℃まで
いっちゃいますから、
ここはバランスが必要です。
では次です。
▼通気層からの給気はなぜNG?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/tsukisou_kyuki_ng/
塗り壁用のラスが貼られてから、
外部に給気用の穴が見えないなと
気づいて、仕様を聞いてみたら
通気層から給気となってましたと。
もっと早くこの動画に
辿り着きたかったです、
というコメントです。
私は通気層から給気する
意味が全くわかりません。
ただメリットは確かにあります。
外壁があるので、
給気口が雨に直接
当たることはないですよね。
だから雨漏りしにくいのは
あると思います。
恐らくこういうことを
やるのはデザイン的な要素が
大きいと思います。
フードはカッコいいものでは
ないので、それがなければ
スッキリしてカッコいい
感じがしますよね。
エアコンの配管も
隠蔽配管と言って壁の中に
配管をするような
デザイン系の家があります。
内樋と言って樋を見せずに
屋根の内側に入れるものも
あったりします。
ただこういうものって
そこで何か問題が起こった時に
見えないというのが怖いです。
例えば内樋であれば、
ゴミが溜まって水が流れない
状態で水がオーバーフローして、
事故を起こすことがあります。
隠蔽配管も仮に漏れた時に
全くわからなくて
外壁を剥がしてみた時に
水漏れで腐っていたなんて
ことも正直あったりします。
これらと同じで、
給気をした時に見えないのは
何か起こった時に本当に
怖いことになってしまいます。
あともう1つ思うのが、
夏の通気層の温度です。
通気層はものすごく熱くなるし、
梅雨の時期に湿気を帯びたものが
仮に通気がうまくいかずに
留まったりすると、給気もうまく
いかないことがあったりします。
この工法をやっては
いけないわけでもないし、
違反でもないですが、
一般的ではないことをするのは
危険な感じが私はしてしまいます。
これが施工する側と
設計する側の違いです。
それが良い・悪いではなくて、
最終的にはお客さんが
何を望むかによりますし、
物事の見方にもいろいろあります。
この辺りは難しいです。
答えにはなっているか
わかりませんが、
私は何かが起こる可能性が
あるようなことはしたくないですね。
では次です。
▼オススメできない家電製品とは
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/osusume_dekinai_kaden/
暖房器具は何が良いと
思われますか?というご質問です。
これはなかなか難しいですが、
家によって変わるという感じでしょうか。
例えば私が作っている
高気密・高断熱系の家なら、
床下エアコンや屋根裏エアコンが
使えるのでエアコンがいい、
という理屈になります。
ただこれが
天井断熱・壁断熱・床断熱に
なってくると床下エアコンは
使えないし、屋根裏エアコンも
使えないので体感的には
床暖房が暖かくて良いでしょうね。
一条さんはそうですよね。
確かにまんべんなく
暖かくなりますが、
別の問題も出てきます。
あえてそれはいま、触れません。
例えば昭和の家、
アルミのシングルガラスサッシのような
すごく寒い家なら、多分石油ストーブを
ガンガン回した方が暖かいと思います。
オイルヒーターは
CO2が発生しないし
煙を出すわけでもないので
健康には良いですが、単純に言うと
狭い部屋で断熱性能が良くないと
なかなか暖まりません。
輻射暖房と言って
電気でオイルを温めて、
その温まったオイルが外の甲を温めて
その熱で空気を波動させていくので、
すごく複雑です。
熱の連鎖がみなさんのところに
届くまでにそれだけ時間が掛かるし、
そこでロスも起こります。
そういうことを考えると、
エアコンは確かに理に適った
良いものです。
エアコンの暖房能力は
0.35×温度×風量の3つで
決まるとメルマガで話しました。
温度をすごく高めて
風量を使わなくても同じだし、
温度を低めて風量が大きければ
結局は同じになります。
ただ温度が低いと
風の音もすごくなるので、
この辺はバランスです。
エアコンは自分で操作して
風量と温度をコントロール
できるので、うまく使えば
良いものです。
実際に住んでみると
わかりやすいので、
床下エアコンや屋根裏エアコンを
当社のモデルハウスで
体感していただければと思います。
※施工エリア内の人に限ります