今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。
▼逆ベタ基礎工法にするメリットはあるのか?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/gyakubetakiso_meritto/
逆ベタ基礎とは、
その名の通りベタ基礎を
逆にした形のものです。
逆ベタ基礎は
メジャーではないし、
これをやっている会社も
限られています。
それでもこの基礎を
やっている一番の理由は、
基礎を掘るときの残土問題です。
この残土が曲者で、
結構な処分費がかかります。
群馬県は比較的そんなに
高くはありませんが、
埼玉県辺りはすごく高いです。
極端な話、何十万円と
掛かる場合もありますので、
意外に馬鹿になりません。
この残土をなくすための
工法が逆ベタ基礎になります。
要は凹んだ部分だけの
泥を捨てればいいし、
場合によってはその泥を
中に盛れば泥が出ない
みたいな感じです。
そういう意味では、
お金が掛かりづらくて
エコで良い工法です。
ただ一方で問題もあります。
その一番の問題が
床下がないということです。
これが基礎断熱であれば、
床下エアコンを付けて
床を暖めることができます。
それから基礎は
完成してから1年間ぐらいは
すごい量の湿気が出ます。
それを床下エアコンで
乾かしたり、室内側に
戻したりしてから処理をします。
これが逆ベタ基礎の場合は、
床下がそもそもありません。
基礎パッキンを付けて
空気を流すこともしますが、
一歩間違えると湿気が
抜けづらくなって
カビてしまうこともあります。
さらに床下がないので、
後で床下を点検することも
できません。
コンセントを増設したい場合、
床下に潜って配線を持ってくる
ことをしますが、そもそも
潜れないのでそれもできません。
仮に床下がカビたときに、
床下に潜ればペーパーをかけたり
アルコール消毒をすることも
できます。
ただそれもできないので、
床を全て剥がさないといけません。
この辺の湿気対策を
かなり考えておかないと、
本当に怖いです。
もしくは日頃から
点検ができるように
点検口を何ヵ所も付けて
おくとかね。
ただ点検口をいくつも
付けるのは気持ちが悪いです。
だから日本では
メジャーにならなかったのかも
しれませんね。
そこでこんなコメントを
いただきました。
アメリカのアリゾナの家は
逆ベタが主流ですと。
逆ベタ基礎の利点は
暑い地域では地中温15度を
利用していることだと
思いますというコメントです。
確かに地冷という
考え方であれば逆ベタ基礎は
ありだと思います。
当社のモデルハウスで
365日・24時間、
温度測定・湿度測定を
していますが、外気温が
38℃で室内が27℃だったときに、
床下は25℃ぐらいです。
仮にエアコンを切って
温度が上がっても、
床下の温度はそんなに
上がらないことを確認しています。
そういう意味では
地冷という考え方は良いし、
15℃ぐらいの地中温度では
本当に涼しく感じるように
基礎を通して足元を
冷やしてあげているのは
その通りかなと思います。
ちなみに別動画で
地熱について解説しました。
▼地熱で冷暖房することはオススメしません
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/chinetsu_reidanbou_susumenai/
▼①地熱で冷暖房できるのか?②珪藻土を塗っても家は快適にならない③漆喰を塗るとカビが生えなくなる?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/jinetsu_keisoudo_shikkui/
地熱の話をすると
必ずコメントをいただくのが
東京スカイツリーの話です。
東京スカイツリーでも
地熱を使っていて、
勉強不足ですと言われます。
ただ東京スカイツリーの
地熱工法は住宅に使えません。
住宅という限られた
条件のもとでやるのと、
東京スカイツリーでやるのは
条件がイコールではないし、
金額もイコールではありません。
別に東京スカイツリーの地熱を
否定しているわけではないので、
その辺りはよくお読みいただけると
ありがたいです。
では次です。
▼①セルロースファイバーを使えば気密が取れる?②太陽光発電は「キャッチ工法」を勧める理由
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/cellulose_kimitsu_taiyou/
太陽光=穴を開けること前提=雨漏
という説明する人をみると、
無知の知って大切だと
思い知らされますというコメントです。
恐らく太陽光を付けている家は
穴を開けている会社が
ほとんどでしょう。
でも穴を開けると
雨漏りしやすくなるのは事実です。
そういう意味で言うと、
キャッチクランプ工法が
今のところは最善でしょう。
キャッチクランプ工法は
ガルバリウム屋根が前提に
なります。
もちろん太陽光を
載せる屋根は瓦でも
コロニアルでもいいですが、
ガルバリウム鋼板で
キャッチクランプ工法だと
穴を開けなくて良いかなと
思います。
このコメントに対して、
知らないで行う者よりも、
知っていながら行う者の方が
最悪だと返信いたしました。
穴を開けることが
悪いことだと思わずに
やっている人はいると思います。
穴を開けることは
良くないと思いながら
やっている人もいると思います。
同じことをやっていますが、
どっちが悪いかと言ったら
後者だということです。
それが悪だとは言いませんが、
穴を開けるということは
雨漏りするリスクが
高いことは事実です。
だからガルバリウム鋼板で
キャッチクランプ工法が
良いですが、ガルバも
悪いところはあります。
やっぱり鉄板だから
熱くなります。
雨が降った時も
雨音がうるさかったりします。
それを防ぐために
緩衝材を入れたり、
二重屋根にしたりして、
屋根断熱にして暑さを
防ぎながら音も防ぐわけです。
仮に雹なんかが降って
太陽光が割れることが
あったとします。
キャッチクランプ工法なら
パネルだけ取り外しが
すぐにできますから、
ラクですよね。
これが太陽光を
屋根の代わりにするような
工法なら、本当に大変です。
そんなに簡単に
交換できるものではないし、
すごく高額にもなります。
格好はいいけど、
屋根仕上げを含めた
太陽光パネルの工法は
勧めません。
温暖化の影響などで
気候変動はますます
起こってくる可能性が
あります。
その辺りも気を付けながら
家づくりをされることを
おすすめいたします。