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 | 2021.04.10

①透湿防水シートはテープで繋いだ方がいい?②スレート屋根にカバー工法をしていいのか?

今回は質問コーナーです。

以下の動画に
コメントをいただきました。

▼①屋根断熱に最適な断熱材は? ②室内がカラッとする断熱材がある? ③アクアフォーム施工時の注意点 ④棟換気と屋根通気は違う
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/yanedannetsu_munekanki/

タイベックシルバーなどの
透湿防水シートを貼るときに、
重ねる部分をすべてテープで
塞ぐメーカーさんを見たことが
ありますと。

この効果はあるのでしょうか?
という質問です。

まず透湿防水シートは、
下から順に貼っていって、
少しずつ重ねていきます。

なぜ重ねるかと言うと、
仮に外壁から雨水が中に
入ってしまったときに、
雨水が下に流れるように
するためです。

この重なっている部分を、
全てテーピングされる
メーカーさんがおられる
ようですね。

これは悪いわけでは
ありません。

この方はメーカーさんに
聞いたところ、貼らないと
合わせ部分にバタつきが
出てしまうので、
通気層を流れる空気が
段差のところに引っかかって
面材が冷えやすくなると
言われたようです。

私の感覚だと、
外壁を貼る胴縁で
押さえていく中で
その段差が冷気を溜めて
室内に影響があるとは
思えません。

悪くはないですが、
そこまでしてもどうかな?
という感じがあります。

あとは少し怖いのが、
テープを貼って完全に
閉じてしまうことで、
仮に透湿防水シートの
裏に水が入ったときに
まったく抜けずに
湿気が出なくならないかな?
というのがあります。

重ねているだけなら
最悪そこから出ていくことに
なりますが、完全に塞ぐと
どこにも出なくなってしまう
危険性もあると考えられます。

貼ることが絶対に
悪いわけではありませんが、
貼らなくてもいいし、
貼ることで仮に間違いを
起こしたときの懸念の方が
強いという感じがします。

さらに、そこまでやっても
仮にコストがかかって、
仕方がないと思います。

あんまりこういうことを
やっていくと、ただの
マニアックになってく
可能性があるので、
気をつけた方がいいかな
という感じはします。

では次の動画です。

▼とっても怖いリフォーム方法
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/kowai_renovation/

ガルバのカバー工法について
質問をいただきました。

まずスレート屋根と言って、
建売住宅でよく使われている
薄いセメント板屋根があります。

スレート屋根屋根は
15年ぐらいで劣化するので、
塗装しないと撥水しなくなります。

つまり建てた後に
メンテナンスコストが
かかってきます。

しかも何回も何回も
塗ればいいわけではなく、
だいたい2回ぐらい塗ると
紫外線でバリバリに
割れてしまいます。

最終的には全部剥がして
張り替えるか、
カバー工法と言って
既存の屋根を残したまま
上に新しい屋根を貼る
方法があります。

張り替えるとなると
屋根材を全て撤去して、
場合によっては防水や
最悪の場合は野地板も
全て撤去することになります。

するととんでもない
お金がかかるので、
ゴミ代もかかるし、
下から順に貼っていく
作業が必要になります。

なのでカバー工法と言って、
防水と屋根がまだ問題ない、
という段階で上にガルバか
何かでカバーするイメージです。

こういう工法を
検討されてるようですが、
こういうのは実際は
どうでしょうか?という
質問です。

条件として、
このスレート屋根が
まだちゃんと撥水性能が
あって、下地の防水まで
傷んでいなければ
カバー工法でも悪くは
ありません。

ただ傷んでる状態、
最悪の場合は水分が
滞留している状態で
カバー工法をすると、
中で蒸れてしまうことが
あります。

これは下地の状況によります。

失礼な言い方ですが、
リフォーム屋さんは
そういうところまで
考えずになんとなく
カバー工法をする
ケースがあります。

ゴミは出ないし、
簡単にできて安く
済むからと勧める
ケースもあります。

このあたりは注意をして
いただいた方が
良いと思います。

ちなみに10年ぐらい
前でしょうか、
当社がとあるお客さんの
家を建てさせていただいて、
そのときにご実家の家の
屋根を見る機会がありました。

スレート屋根でしたが、
遠目で見ても膨らんでる
感じがありました。

屋根やさんと一緒に
ハシゴをかけて
スレート屋根を剥がしたら、
下に水が漏れていて、
下地の防水もベチャベチャで
下地の野地板まで
濡れてしまっていました。

最終的にはその野地板まで
全部剥がす工事になって
しまいます。

そうすると何百万円という
世界になるので、
屋根の選定は気をつけた方が
良いですし、率直に言うと
スレート屋根は使わない方が
良いと思います。

くれぐれも
お気をつけください。