家の様々な部分から熱が出入りします。
主に出入りする部分は、基礎・床・外壁・窓・天井・屋根・換気からです。
その中で窓から出入りする熱は60%にもなります。
いくら壁や屋根の断熱を頑張り気密を頑張っても、窓が悪ければトータル性能は出ないとも言えます。
これは断熱気密に詳しい方なら常識です。
にも拘わらず、壁の断熱には力を入れますが、窓は全くダメと言う住宅会社もあります。
また、その逆もあります。
世の中には色々な方がおりまして「アルミ+樹脂サッシの方が良い!」と言い張る方もいます。
※特に大手ハウスメーカーの営業マンさんに多い傾向があるように感じます。
でも、そのような方の多くが言う言葉は決まっています。
「樹脂サッシはプラスチックなので劣化するんです!しかしアルミは劣化しにくいのでアルミサッシを使うのが良いのです。ですので、当社は“あえて”樹脂サッシを使わないのです!!!」・・・・と声高に言います。
因みに、この劣化とは性能の事ではありません。主に色の劣化や変形の事を言っているはずです。
でも、アルミサッシもキチンと劣化します。
まず、色の劣化はアルミとか樹脂の問題よりも色によって劣化が早くなります。
一番劣化しにくいのは白です。次にシルバーですね。ダーク系は劣化が早まります。
そもそも先進国と言われる国々の中で、アルミサッシを住宅に使っている国は日本位です。
その理由は経済合理性にもとづいて家づくりをしてきたからです。
その牽引役が大手ハウスメーカーだと言っても過言ではないでしょう。
熱の伝わりやすさを表す数値に熱伝導率と言うものがあるのですが、樹脂を1とした場合は、アルミは1000になります。
要するに、アルミは樹脂の1000倍の熱を伝えてしまうのです。
なので冬は結露します。そしてカビが生えます。
このような製品を60%も熱が出入りしてしまう場所に使用すること自体が考えられないのです。
そうは言っても、昔はアルミサッシしかなかったので(実際には昔からありましたが高額すぎて買えない)仕方なくアルミサッシを使っていたのです。でも、今は樹脂サッシが普通に買える時代になったのですから使わない手はありません。
それでも使わないのは、知識がないか(本当に樹脂サッシは曲がってしまうと思っているか)、コストの問題でしょう。
でも、その程度の知識しかない方に家づくりを任せても良いのだろうか?消費者の方々の感じて頂きたいですね。
大きな会社で、カッコいいモデルハウスを持っていて、イケメンのスーツを着た営業マンなら住み心地の良い家が出来る訳ではありません。
世の中に劣化しない材料はありません。それよりも何処が劣化するのか?が重要です。
本当のプロであればランニングコストや住み心地の劣化についても語って貰いたいと感じます。
歳を取られてから寒い家を住み続けるほど大変な事はありません。
また後でリフォームしようと思っても、窓はキッチンやトイレのように簡単にはいきません。
後で変えられない部分(構造・断熱・気密・住み心地・屋根・外壁)はケチらない方が得策です。
追伸
結露は嫌だと言いながら、アルミサッシを使う方がいますが、これもおかしな話ですね。
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動画では家づくりの重要ポイントを解りやすく説明しています。
ぜひご覧になってください。